「MADE IN SHANGHAI」大阪限定イベント:「FASHION SHANGHAI」のIPが海外へ、日本で輝く
上海は「ファッションの発信地」「トレンドの集結地」「イノベーションの発生地」となるべく、「FASHION SHANGHAI」という象徴的IPの構築に全力を挙げ、あらゆる要素のエコシステムの形成を推進しています。その中心的なイベントである「MADE IN SHANGHAI」グッズフェアは、上海のファッション消費財産業におけるハイレベルな需要・供給マッチングのプラットフォームであり、これまでに5回連続で成功裏に開催され、需給マッチング、プロジェクト実施、中国産ファッションの海外進出を持続的に促進し、国内外企業による上海ファッションへの投資を後押ししてきました。
現地時間5月21日午後、2025「MADE IN SHANGHAI」大阪限定イベントおよび「上海の夏」グローバルプロモーションイベントの大阪会場が、日本・大阪の梅田のGrand Green Osakaにて開幕しました。上海と大阪から集まった約100人のブランド代表者、デザイナー、マスコミ関係者の見守る中、在大阪中国総領事館の方煒副総領事、中国東方航空日本支社の孫黎社長、西日本中国企業連合会の関志浩会長、上海デザインウィークの劉錦耀共同CEO、上海服装デザイン協会の王嵘会長らが、イベント開幕式のテープカットを行いました。

テープカットの様子(以下、本文の写真はすべて上海デザインウィーク提供)
これは「FASHION SHANGHAI」エコシステムの集団的な海外進出であり、上海のファッション消費財産業のイノベーション創出の実力と多面的な価値を、日本・大阪梅田の商業エリアで見事に披露するものでした。

挨拶を行う在大阪中国総領事館の方煒副総領事
方煒副総領事は挨拶で、「『MADE IN SHANGHAI』は『MADE IN CHINA』の縮図として、伝統的産業から、より高度なテクノロジー、文化的特色とファッションの創意を備えた産業形態へと転換しています。これにより、人々により便利でスマートな生活体験を提供すると同時に、未来に向けた発展の可能性も切り拓いています。また、上海と大阪は交流が盛んであり、共に重要な商業の中心地、製造業の要所であるので、両都市が今後も手を携え、友好関係を新たな段階へと発展させることを心より願っています」と述べました。

上海デザインウィークの裔照珺総経理による紹介
開幕セレモニーでは、上海デザインウィークの裔照珺総経理が「今回の『MADE IN SHANGHA』大阪限定イベントは、服飾やスマート製品など、『ファッションの8つの製品』を軸とした全シーン型のイノベーションを示すとともに、需給マッチングや企業誘致・交流の促進を通じて、上海のファッション消費財産業とクリエイティブデザインのグローバルな協力を推進する機能も担っています。そして『産業パーク+街区の海外進出』という2つの方式を通じて、生産からライフスタイル美学に至るまでの完全なエコ・チェーンを構築し、将来的にはクリエイティブデザインと上海ファッション消費財のグッズの国際市場参入を後押しし、クリエイティブデザインを通じて上海ブランドの価値向上を後押ししていきます」と紹介しました。
今回が「MADE IN SHANGHA」として初めての海外特別イベントであり、「FASHION SHANGHAI」海外進出の重要な一環として位置づけられています。今回のイベントは「上海・大阪の新たなライフスタイルモデル」をテーマに、90のブランドと1000点を超える展示品を集め、上海が目指す「ファッションの都」としての革新的な成果を集中的に展示しました。
エコシステムの集団的な海外進出はこのイベントの大きな見所の1つです。例えば、今回は初めて「街区モデル」での海外進出に挑んだ上海創邑実業有限公司の趙光宇副総経理が、上海愚園路という100年の歴史ある街並みのリニューアルを例に、「街並みの形態の更新、業態の調整、文化の連携、エコ共創」という再生モデルを紹介しました。また、産業パークの海外進出では、東方美谷(オリエンタルビューティバレー)が、上美股份(Scent Library)や自然堂などの上海を代表する化粧品ブランドとともにグループで出展し、数々の革新的成果を発表しました。
新世代のデザイナーたちが対話し、上海と大阪が共に新たなファッションエコシステムを築く中、今回の「MADE IN SHANGHA」大阪限定イベントの特別企画として中国デザイナーによるテーマ型ポップアップ展示「東風徐来」が、5月21日から27日まで大阪阪急百貨店メンズ館にて同時開催されます。6つの新世代ブランドが、大阪で伝統工芸と現代デザインとの斬新な融合を披露します。

紹介を行う上海服装協会常務副会長、上海ファッションウィーク組織委員会秘書長の呂暁磊氏

WWD Chinaフォーラム
続いて、「両都市フォーラム」がいくつも開催されました。WWD Chinaフォーラムではファッション消費の「上海と繋ぐ世界」をテーマに、ファッション業界の変革の方向性と成長トレンドについて深く議論し、参加者たちは中国・日本・韓国市場での経験と観察を共有し、ファッション、美容・化粧品、リテールなどのコア分野の声をまとめ、「消費文化の進化ルート」について最先端の対話を行いました。

SHDW×Dezeenフォーラム
上海デザインウィークは、Dezeenと連携し、中日両国の建築家を一堂に集め、「都市再生とグリーンデザイン」について議論を交わしました。登壇者たちは、建築や都市再生における持続可能な戦略、デザイン初期段階での循環性と適応性の視点を取り入れること、世界的な高齢化傾向に対応する「コミュニティの精神的支柱」を保つことなどのテーマについて討論しました。
上海は、工業情報化部(工信部)の推進する「消費財の品種拡充・品質向上・ブランド創出(三品)」戦略をしっかりと実施し、上海のファッション消費財産業チェーンに焦点を当て、産業のハイエンド化・スマート化・洗練化を推進すべく、国産トレンド製品によるファッション消費を促進し、「Fashion Shanghai」というIPを構築しています。このIPは、服飾・ファッション用品、美容・化粧品、精製食品、スポーツ用品、スマート製品、生活雑貨、工芸品、デジタルトレンド製品という、「ファッションの8品」をカバーしています。「MADE IN SHANGHA」は5年間の育成と深化を経て、都市ブランドの魅力を発信する重要な窓口となっています。
大阪は、関西の経済の中心として、古くから開放的な地であり、現在開催中の大阪・関西万博は世界中から注目を集めています。そして、今回の会場「Grand Green Osaka」は、大阪梅田の商業エリアの新たなランドマークかつ未来型複合施設で、日本でも屈指のファッション先導型総合ショッピングモールです。JR・阪急・阪神の3路線が交差する好立地にあり、年間を通じ多くの来客を惹き寄せています。このショッピングモールは都市の繁栄と自然が調和する空間を実現し、都市商業施設の新たな発展トレンドを牽引しています。

展示会場の様子
開幕セレモニー終了後、5月22日から25日に開催されたポップアップの一般公開では、企画展形式の空間叙述の手法を用い、「コンセプト展示」「ブランド物語のアーカイブ」「共創ワークショップ」など多様な機能を一体化した複合的な空間が創り出されました。展示は「很上海」「好物集」「佳酿盈」「梧桐角」「都市案内」の5つのエリアにより構成され、中国の二十四節気の1つ「小満」における「満ちつつも満たされきっていない」という哲学をベースに、日本の「小さな幸せ」が生活の細部を大切にすることと呼応し、上海のファッションが持つ活力と可能性を継続的に発信しました。

5月22~25日に一般公開され、来場して見学する多くの地元の市民

展示現場で足を止め、製品の試用・体験を行う地元市民
出典:澎湃新聞、上海デザインウィーク