今年1-2月、上海で新規「初出店」が128店 多様な展開を見せる「初出店経済」は通年で続く見通し

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2026年1月から2月にかけて、上海市では新たに128店の「初出店」が開店しました。そのうち、世界初出店とアジア初出店が5店舗、中国国内初出店と中国本土初出店が24店舗となっており、有力ブランドの1号店が全体の22.7%を占めています。

2018年、上海市は全国に先駆けて「グローバル新製品の初発表拠点」の構築を打ち出しました。これまでに累計8472店舗の初出店を誘致しました。2025年には、上海に登場した1号店が1093店で、世界初出店・アジア初出店の割合が上昇しており、有力ブランドの1号店は16.8%に達し、数・質ともに全国トップを維持しています。

「95後(1995年以降生まれ)」や「00後(2000年以降生まれ)」が消費の主役となる中、「今後の消費のキーワードは、情緒的共感、文化的自己認識、そして臨場感のあるシーンになるでしょう」との分析もあります。今年第1四半期の上海における初出店経済の動向は、まさにこの3つのキーワードを体現するものとなりました。

1月末には、サウジアラビア発のフレグランスブランド「REVANNA」が、上海初のオフライン体験スペースを静安区の巨鹿路に開設しました。上海に初登場したこの店は、単に商品の販売にとどまらず、来店者に没入型の嗅覚体験を楽しめる空間として整っています。店内の限定沈香数珠ブレスレット展示エリアは、多くの若い顧客で賑わっています。

また、3月初旬には日本のアウトドアファッションブランド「ナナミカ(nanamica)」の中国1号店が武康路にオープンしました。ニューヨークに次ぐ2番目の海外店舗となる同店は、建築家の隈太一氏が設計を担当し、日本の海辺の別荘を彷彿とさせるデザインを上海の伝統的な街並みに融合させ、衡山路-復興路歴史文化風貌区(衡復風貌区)特有の情緒に溶け込ませています。

一方、中国アウトドアブランドも勢いを見せています。1月には、歴史あるシューズブランドの「回力」が、Z世代向けの全国初コンセプトフラッグシップ店を淮海中路の3階建て石庫門建築内に開業しました。店内には「龍」をモチーフにした3組のアート装置が各階に設置され、AR撮影を活用した体験型コンテンツも提供されています。

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今年3月、上海新天地に登場した「レイズ(Lay's)」中国初のポテト・レストラン (写真提供・「レイズ・ポテト・レストラン」)

飲食分野のブランドによる初出店も、視覚と味覚を融合させた試みが続いています。3月には、「レイズ(Lay's)」による全国初のポテト・レストランが上海新天地に登場しました。一階の食事エリアでは、ポテトをモチーフにした壁面アートが広がり、ポテトチップスのテクスチャーをデザインに取り入れた壁面と調和しています。二階で展示されているジオラマは、ポテトが農場から製品化までのストーリーを再現し、ブランドの世界観を多角的に伝えています。

上海の「初出店経済」による多様な展開は年間を通じてさらに広がる見通しです。3月28日に開催された全国プレミアム首発シーズンおよび「首発上海(ファースト・イン・上海)」シリーズイベントの発表式では、ロボット企業の宇樹科技(Unitree Robotics)が、5月末に「エンボディドAI体験館」のアジア1号店を静安久光百貨にオープンすると発表しました。店舗面積は100平方メートル超で、ブランドの全ラインをカバーする最新製品が登場する予定です。

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今年5月末、宇樹科技の「エンボディドAI体験館」アジア1号店が静安久光百貨にオープン予定 (写真提供・解放日報)

上海市商務委員会も同日に「首発上海4.0」支援政策を発表しました。同政策では、上海が国内外のブランドによる初出店や旗艦店を集める商業エリア・特色ある街区の構築を支援し、ブランドが集結し、多様な業態が融合する「首発経済」集積区の整備を推進するとしています。また、最大で100万元の支援金を支給することも明記されています。

今後も、ドイツの長い歴史をもつドラッグストアチェーン「ミュラー(Müller)」や、ロレックス傘下のスイス高級時計・宝飾リテールブランドの「ブヘラ(Bucherer)」などの世界的なブランドによる中国1号店が次々と上海に登場する予定です。政策面の支援とブランド各社の積極的な展開により、トレンドの最前線に立つこれらのブランドは、新たなシーン、新たなサービス、新たな体験を提供することで、上海における「初出店経済」をさらに加速させることでしょう。

出典:解放日報、上海人民政府網