上海 世界のシェフが腕を競う舞台、食通を魅了する「炭水化物パラダイス」
国際都市として卓越した魅力を持つ上海は、いま独自の「魅力」で世界中の注目を集めています。
ここ2週間だけでも、「万象城スーパー・グッド・ブレッドフェス」を筆頭に、「外灘国際パンフェスティバル3.0」、「陸家嘴上海ビッグCバーガーフェス」、「閔行タルト&パイフェス」など、個性あふれるイベントが相次いで開催されました。街に活気をもたらすと同時に、「上海を訪れたくなる魅力」を世界に伝えました。
ここ2週間、複数のパンフェスティバルが上海で盛況のうち開催。(写真提供・新民晩報)
世界のシェフが腕を競う舞台、食通にとっての「桃源郷」
先日開催された「上海ビッグCバーガーフェス」では、アメリカ・オクラホマ州出身のシェフであるマイク氏が会場で本場のオニオンバーガーを披露しました。一方、「外灘国際パンフェスティバル3.0」では、イタリアのピッツァ職人ティツィアーノ・カッシーロ氏が、無形文化遺産にも登録されているナポリピッツァ の作り方を実演しました。上海在住12年目のカリフォルニア出身のベセリさんが「ここのハンバーガーって種類がめっちゃ多くて、アメリカでも見たことがないのがいっぱいあるんだよ」と感嘆するほど、この街の食文化は進化を遂げています。
今回の「上海ビッグCバーガーフェス」には、全国17都市から27の人気バーガーブランドが集結し、60種類を超える特色豊かなメニューが登場しました。「外灘国際パンフェスティバル3.0」には国内外から220以上のベーカリーブランドと5000種類ものパンが集まり、そのうち3分の2が上海以外の地域からのブランド、約3分の1が上海初上陸という豪華な顔ぶれとなりました。また、万象城で開催された「スーパー・グッド・ブレッドフェス」では150ブースが設置され、出店者の8割が上海に初登場する店舗で、4日間で80万個以上のパンが販売されました。来場者は延べ54万人、売上高は累計6000万元を突破したという驚異的な実績を記録しました。
多くの来場者で賑わった閔行万象城で開催された「スーパー・グッド・ブレッドフェス」の会場(写真提供・「上海閔行」WeChat公式アカウント)
百年の開放が育んだ「パンの都」、8000店超のパン屋も
ハンバーガーやパンといった「炭水化物」への情熱は、上海が持つ100年にわたる開放の歴史に深く根ざしています。1855年に南京路で開業した最初の製パン工場から、1994年のマクドナルド進出に至るまで、上海は世界各地の食文化を取り込みながら、多様で包容力のある消費エコシステムを構築してきました。現在、上海には8000軒を超えるベーカリーが存在し、名実ともに「パン好きにとっての天国」となっています。さらに、マクドナルド、ヤム・ブランズ 、ドミノ・ピザ といった世界的な外食大手企業も海外で事業を展開するうえの重要な拠点として、上海に地域本部を置いています。
グルメのイベントから都市文化を発信するIPへ
上海は現在、こうした期間限定の人気マーケットを、息の長い「都市文化IP」へと進化させようとしています。「文化・商業・観光・スポーツ・展示」の融合により、これらのイベントが大きな集客力を生み出しています。
データによると、「外灘国際パンフェスティバル3.0」の開催期間中、BFC外灘金融センターの客数は前年同期比で157%増加しました。陸家嘴のL+Mallでも「ハンバーガー・フェスティバル」により客数が81%増、売上高が35%増、新規会員登録数は200%増を記録しました。また、閔行万象城で開催された「スーパー・グッド・ブレッドフェス」は4日間で売上高1428万元を記録し、1日あたりの最多来場者数は17万人に達しました。多くの若年層を惹きつけた「炭水化物グルメフェス」は、周辺の商業エリアにも波及効果をもたらしています。万象城が位置する呉中路商業エリアでは売上高が前年比33%増の約7673万7200元にのぼり、来客数も前年比54%増の延べ69万7300人に達しました。
さらに、上海市は「上海炭水化物マップ」の構想も進めています。チケットの半券で特典が受けられる「半券経済」を活用し、グルメと東方明珠塔、ディズニーランド、豫園といった著名なランドマークを連動させることで、街全体のブランド価値を最大化する方針です。
起業者にとってのフロンティア
世界中の飲食業者にとって、上海は独創性を披露する舞台であると同時に、新たな成功をつかむフロンティアでもあります。多くの海外経営者が、こうしたイベントを上海進出の足がかりとして、常設店舗の開設を視野に入れています。
「上海ビッグCバーガーフェス」では、ドイツ出身で中国在住9年目となる「マスター・マーのマッスルバーガー」のオーナーである馬貴(中国語名)さんは、「今回は上海市場の巨大なポテンシャルと消費者の熱意を実感した。今後は上海での出店を検討したい」と意欲を語りました。
「上海ビッグCバーガーフェス」で、来場者の注文をサポートしている「マスター・マーのマッスルバーガー」オーナーの馬貴さん(写真提供・解放日報)
「上海ビッグCバーガーフェス」で、ハンバーガーを調理しているモロッコ出身のシェフ(写真提供・解放日報)
これからの上海では、ドイツ風の香ばしい麦の香り、アメリカンBBQのスモーキーな風味、そして中国ならではの活気あふれる雰囲気が街角に広がっていくでしょう。極上の味を求める食通も、新たなビジネスチャンスを探る起業者も、上海はあらゆる人を受け入れる開かれた都市として、世界に向けて門戸を広げ続けています。
出典:解放日報、新民晩報、上観新聞