WAICシティウォークの5つのルートが公開、上海が「没入型AIの都」を構築
2025世界人工知能(AI)大会およびAIグローバルガバナンス・ハイレベル会議(WAIC)シリーズイベントが、7月26から29日にかけて上海で開催されます。今回のWAICでは、新たな仕組みによる都市アクションプロジェクト「WAICシティウォーク回遊記(2025)」が初めて実施されます。「AIが都市の物語をけん引する」というコアコンセプトのもと、都市の重点区域をカバーするテーマルートが丹念に企画され、象徴的なAI応用シーンが厳選されています。

WAICシティウォーク回遊記(2025)(写真・上海経済情報化委員会)
2025世界AI大会が「産業エコシステムの外縁」において行う重要な実践として、WAICシティウォークは「展示会場の枠を超え、リアルな都市空間へ踏み出すこと」を出発点としています。そして、都市の重点エリアに深く入り込み、スマートライフから工業製造、都市ガバナンスから文化観光に至るまでの多様なAI活用の場面をカバーします。それによって、「AIの都」という構想を可視化し、体感可能な形にすることで、都市のテクノロジーと文化が融合した新たなIPを創り出します。
WAICシティウォークでは、参加でき、体験でき、発信できるインタラクティブなメカニズムが組み込まれています。このプロジェクトの運営には、「生活化」と「標準化」の融合という革新的なアプローチが取り入れられており、参加者がWAICシティウォークで「見える」「分かる」「参加できる」という形でAIを感じられようにしています。
「WAICシティウォーク回遊記(2025)」では浦東、徐匯、楊浦、黄浦、虹口、宝山などの重点エリアをカバーする5つのルートが用意されています。AIが民生・産業・ガバナンス・芸術・空間といったさまざまな分野において深く融合する様子に焦点を当て、ガバナンスの論理、産業能力、空間美学が交わるところにおけるAIの活用を体系的に示しています。
1.AI+スマートライフ:都市調整の中枢から体験スペースまで、「アルゴリズムが見える、インテリジェンスが感じられる」暮らしのモデルゾーンへ入り込みます。
主なスポット:美団上海総合指揮センター、上海テンセント濱江ビル、模速空間(SMC)-スマート製品体験センター

「模速空間」(SMC)-スマート製品体験センター(写真・上海経済情報化委員会)
2.AI+スマート端末:インタラクション可能なAI端末やロボット、インテリジェントラボに実際に触れて、「技術の実用化」の臨場感を味わいます。
主なスポット:張江ロボットバレー展示ホール、上海科技大学MARSラボ、陸家嘴デジタルスマートポート(方舟ARK)

陸家嘴デジタルスマートポート(写真・上海経済情報化委員会)
3.AI+都市工業:スマート製造産業の現場に足を運び、生産の最前線で進む「生産力のインテリジェント化」を肌で感じます。
主なスポット:上海宝山上海大学汎用AIロボット研究院、上海ファナックロボット有限公司、復興島

復興島(写真・上海経済情報化委員会)
4.AI+イノベーションエコシステム:デジタル経済のプラットフォームやイノベーション・起業のキャリアを基盤とし、AIGC(AI生成コンテンツ)やデジタルインテリジェントコンテンツといった新たな業態が具体化される場を探ります。
主なスポット:BRICS国家人工知能発展協力センター、模力社区(モデルマトリクス・コミュニティ)

BRICS国家人工知能発展協力センター(写真・上海経済情報化委員会)

模力社区(写真・上海経済情報化委員会)
5.AI+都市映像:美術館を訪れ、街を歩きながら、AIによって再構築された聴覚・映像・創造性の感覚的インタラクションを体験します。
主なスポット:北外灘濱江、上海民生現代美術館、豫園商城

北外灘濱江(写真・上海経済情報化委員会)
今後はこのプロジェクトを徐々に恒常化し、さまざまな特色あるシーンと結びつけながら、異なる人々に向けたAI都市体験モデルを構築していきます。これにより、AIに興味を持つすべての都市の住民が、AI都市の「目撃者」「体験者」「語り手」になれるよう取り組んでいきます。
出典:上海経済情報化委員会