「グローバルサウス」シンクタンク対話会の外国代表団、上海で自国の発展に適した道を探る

japanese.shanghai.gov.cn| 2025-12-05

12月4日、「連帯と自強:グローバルサウスの責任と行動」をテーマとする第3回「グローバルサウス」シンクタンク対話会が上海で開幕しました。開幕前日の12月3日、外国政府高官、大学研究者、シンクタンク関係者ら100名以上が上海市内を精力的に視察し、上海市ヒューマノイドロボット・イノベーションインキュベーター、上海商湯インテリジェントテクノロジー有限公司、古北市民センター、中国共産党第一次全国代表大会会址記念館(中国共産党第1回全国代表大会の会場跡に建てられた記念館)などを訪れました。そして、上海のイノベーション創出の活力やガバナンスを体感し、その経験を吸収し、未来への自信を深め、自国に発展に適した道を探りました。

外国代表団は、上海の人工知能分野の最新動向に強い関心を示しました。漕河涇にある上海市ヒューマノイドロボット・イノベーションインキュベーターに入ると、入口にはヒューマノイドロボットの3Dプリント模型が吊り下げられていました。スタッフは「このロボットは北京・亦荘で開催された『ヒューマノイドロボット・ハーフマラソン』を完走しました」と紹介しました。

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上海での「グローバルサウス」シンクタンク対話会で視察する外国代表団(写真・上観新聞)

赤道ギニア国家経済・社会発展評議会工業部門技術委員会の技術専門家ベルナルド・ンドン・エドゥ氏は「赤道ギニアを含む多くの国にとって、人工知能はまだ議論の段階にとどまっています。しかし、ここですでに実現された成果、歩んだ道のり、そして大いなる未来の可能性をこの目で見ることができました」と語りました。

この広くはない展示空間には、生活・産業などさまざまな応用シーンのロボットが展示されています。宇樹科技の展示ブースでは、ロボット犬が軽快に宙返りや逆立ち、前進を披露しました。ある外国人ゲストはロボット犬に話しかけてみて、「すごい!」と驚きの声を上げていました。

上海市ヒューマノイドロボット・イノベーションインキュベーターは、中国国内外のヒューマノイドロボット関連の起業チームやスタートアップを発掘・育成し、先端技術のブレークスルーと製品化を推進しています。

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上海で視察した「グローバルサウス」シンクタンク対話会の外国代表団(写真・上観新聞)

商湯科技のオフィスビルには、体験可能なハイテク設備が至るところにあります。例えば、日常的な場面では、自動販売機の前に立って顔認証で瞬時に扉を開けるといったことから、都市ガバナンスのレベルでは、市内のカメラ映像をリアルタイムで収集し、インテリジェントシステムが、シェア自転車の違法駐輪などを正確に検知することなどです。

今回が2回目の参加であるネパール・ヒマラヤ研究財団のルイナンCEOは「中国は科学技術イノベーションの面で世界をリードしており、これらの技術がすでにさまざまな産業で活用されていることを確認しました」と述べ、さらに「今後さらに平等と信頼に基づく交流の場が構築されることを期待しています」と話しました。

古北市民センターでは、外国代表団から「立法意見の募集はどのように行われているのですか」「外国人が上海で働くにはどのような条件が必要ですか」など、興味のあることについて次々と質問がなされました。

今回が初めての訪中であるスリナム国家評議会メンバー、エミラ・ラムラガンシン氏は「中国の民主制度の運営モデルを知りたいのです。古北市民センターでその答えが見つかるかもしれません」と話しました。虹橋街道党工委の郭凱書記は、過去10年間でこの「基層立法連絡スポット」は113の法律草案への意見を聴取し、延べ4万7273人の意見を集め、5448件の提案を上へ届け、そのうち434件が採用されたと紹介しました。ラムラガンシン氏は「基層立法連絡スポットはとても優れた仕組みであり、民意を反映させ、立法のプロセスをより公開で民主的なものにしています」と感想を述べました。

ジョージアコーカサス中国研究協会執行委員会メンバーのティナティン氏は「ここでは上海の地方立法にしか意見を出さないのですか」と質問しました。郭氏は「中国は広大であり、地域ごとに民意を尊重する必要があります。ここは全国初の4つの基層立法連絡スポットの1つで、現在では全土に60ヶ所が設置されています。民意を反映する重要なチャネルとなっています」と答えました。ティナティン氏は「政府は人々が問題をどのように考えているかを知る必要があります。誰もが重要な話題の議論に参加できることは、コミュニティにとっても国家にとっても非常に重要です」と述べました。

古北市民センターが位置する栄華居民区には、50以上の国と地域出身の住民が暮らしています。コモロ大統領政治顧問のフマイド・ムサイディ氏は、この「小さな国連」のようなコミュニティに強い関心を示し、「コモロにも多くの外国人がいます。外国人にとって魅力ある環境をどのように整えるかを学びたいです」と語りました。彼はここで実施されている「議事ホール制度」に興味を持ち、評価しました。それは、中国人と外国人住民が共に話し合い、コミュニティの雰囲気をより友好的にし、相互の融合を深める仕組みです。彼は「ここで多くの収穫を得ました。国に持ち帰って応用したいです」と述べました。

中国共産党第一次全国代表大会会址記念館で、ムサイディ氏は「幼い頃から中国共産党の物語を聞いて育ちました。今回の訪問で、中国共産党がどのように中国人民を今日まで導いてきたのかを、より深く、直接的に理解することができました」と語りました。さらに「中国人は歴史から経験を汲み取ることを重視しています。対外開放を進めるコモロにとって、中国の発展から得られる知恵は有益です。例えば、国際人材を誘致する上海の政策・サービス・ガバナンス経験は非常に参考になります」と述べました。

外国代表団は「中国政府の周到な準備に感謝します。グローバルサウス諸国は、互いにより良くコミュニケーションを取り、自国の国情に合った発展の道を共に歩むべきです」と、翌日の会議に期待を寄せました。。

出典:上観新聞、文匯報、解放日報