上海昆劇団が大阪・関西万博に登場 中国館で名作『牡丹亭』を初上演
現地時間4月13日午前、2025年大阪・関西万博が正式に開幕し、来場者を迎え入れました。4月14日、上海昆劇団は招待を受けて万博中国館の初演イベントに出演し、歴史ある豊かな伝統を持つ中国文化が大阪・関西万博の舞台に立ちました。

中国館(写真・上観新聞)
中国館は「人と自然が共生する生命共同体の構築:グリーン発展の未来社会」をテーマに、「天人合一(自然と人の調和)」「緑水青山(美しい自然環境)」「生生不息(生命の循環と継続)」という3つの章を物語の軸としています。中国の伝統文化の至宝である昆劇が、大阪・関西万博の舞台に登場し、中国の物語を生き生きと伝え、上海の魅力を演じました。

中国館での上海昆劇団(写真・上観新聞)

中国館での上海昆劇団(写真・上観新聞)
4月14日午前、大阪・関西万博の中国館内に設けられた「中華書簡」という詩情豊かな空間で、昆劇芸術が描き出す情感あふれる中国の美と展示館のテーマが見事に融合しました。上海昆劇団は、春の息吹に満ちた古典演目『牡丹亭・遊園』を選び、庭園のイメージと自然への哲学的思索を流麗な詩に凝縮し、人と自然の対話を鮮やかに描き出しました。
14日午後には、上海昆劇団は『鬧天宮』『牡丹亭・驚夢』『長生殿・小宴』の3つの「折子戯(短編劇)」を上演しました。これらの演目は、中日両国の観客に馴染み深い神話や伝説を描くとともに、昆劇における代表的な演目を披露し、文と武、剛と柔、静と動が交錯する舞台表現を通じて、中国伝統劇の多様な側面を示しました。
大阪・関西万博での公演を終えた後、上海昆劇団は東京へ向かい、東京の大田区民Plazaの劇場と早稲田大学にて、それぞれ『中日楊貴妃』と昆劇『牡丹亭』を上演する予定です。中でも『中日楊貴妃』は、昆劇と京劇、さらに日本の歌舞伎・舞踊が連携して、楊貴妃の物語を共同で演じる作品であり、異なる劇種が交わることで、豊かで多彩な舞台表現がもたらされることでしょう。
中国の昆劇や京劇、日本の舞踊はいずれも両国を代表する舞台芸術の宝であり、それぞれが伝統芸術の長い歴史と輝かしい文明を背負っています。今回、中日両国の芸術家たちは、千年にわたって共に受け継がれてきた文化的シンボルである「楊貴妃」を通じて、共演という形で交流を深め、競い合うことは、両国間の人文交流の相互理解を深める証となり、両国の人文交流に新たな1ページを加えることになるでしょう。
出典:上観新聞