170社を超える中国ゲーム企業が東京ゲームショーに出展——上海のペーパーゲームスとハイパーグリフが注目の的に

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9月25日、世界3大ゲームショーの1つである東京ゲームショウ(TGS)が千葉の幕張メッセで開幕しました。今回のTGSには1138社が出展し、ブース数は4100を超え、過去最大規模となりました。このアジアのゲーム産業を代表する年次イベントに、170社を超える中国ゲーム企業が登場し、大きな注目を集めました。

上海のゲーム会社・ペーパーゲームスのブースは、『恋と深空』『インフィニティ・ニキ(無限暖暖)』の2作品を携えて登場し、人気となりました。『恋と深空』は今回、東京で新たなストーリーチャプターを公開しました。また、公式アカウントは開幕直前に中秋節をテーマにしたコンテンツを発表し、ゲームキャラクターをプリントした月餅を披露し、世界中のネットユーザーに中国の伝統文化をアピールしました。

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『インフィニティ・ニキ』の展示ブース(写真・上観新聞)

『インフィニティ・ニキ』は、中国国内の展示会で好評を博した「世界名画の壁」を初めて海外に持ち出しました。この展示では、ゲームキャラクターと世界の名画を巧みに融合させ、来場者が楽しめる仕組みとなっています。また、蘇州の刺繍や蜀錦といった中国の無形文化遺産の要素も衣装デザインに取り入れ、ブース全体を彩りました。さらに、『スターデューバレー』とのコラボ展示も行われました。これは中国産ゲームが海外に進出し、国際的な協力を実現した象徴ともなっています。これを体験した日本のプレイヤーからは「細部に中国文化の魅力を感じました。ゲームは娯楽であると同時に文化の架け橋です」との声も聞かれました。

同じく上海から出展したハイパーグリフは、『アークナイツ:エンドフィールド』と『ポムポム』を披露しました。特に『アークナイツ:エンドフィールド』は日本で初めての試遊となり、本作は従来のハードコアな戦略性に加え、オープンワールドの探索要素が盛り込まれました。試遊版では、プレイヤーが荒廃した世界の中で拠点を築き、敵の侵攻を防ぐというもので、奥深い戦略性と高い自由度がメディアから高評価を得ました。

今回のTGSにおける中国ゲーム企業の存在感は、業界の成長を裏付けるものでした。Sensor Towerの最新データによると、2025年8月時点で32社の中国企業が世界モバイルゲーム売上ランキングTOP100に入りました。同社が発表した『2025年日本ゲーム市場インサイト』によれば、2024年下半期の日本モバイルゲーム売上ランキング上位10社に、中国企業が3社ランクイン(3位:ミホヨ、8位:元趣、10位:ネットイース(NetEase))しており、さらに、売上成長率トップ10には中国ゲームが4作品入りました。

ペーパーゲームス、ハイパーグリフ、ミホヨといった企業の絶え間ないイノベーションによって、中国ゲームは世界市場で独自の「ギルド」を形成しつつあります。それは単なる「技術面での先行」から「文化的ブレークスルー」へと進化を遂げるプロセスです。そして、東京ゲームショーの舞台は、その歩みを鮮やかに映し出す場となっています。

出典:上観新聞