国際フラワーショー期間中、老舗が「春を感じる料理」ブームを巻き起こす
暖かい春風が吹き、街は花で彩られている。2026年上海国際フラワーショー期間中、黄浦区のメイン会場は初めて大豫園文化エリアまで拡大される。緑波廊、上海老飯店、春風松月楼、寧波湯団店など、数多くの100年以上の歴史を誇る老舗が、一斉に花々をテーマにした限定メニューを提供する。花を料理に取り入れ、味で想いを伝え、伝統文化と春のロマンを融合させる料理が、街中でSNS投稿ブームを巻き起こしている。
「繁花緑豆糕(花を模した緑豆餅)」、「椰香玉蘭酥(ココナッツ風味の玉蘭酥)」、「玫瑰花包(バラの形をした饅頭)」、「桃花糕(桃の花の形をした蒸し菓子)」、「花開富貴・クラゲ和え(花の形をしたクラゲ和え)」など、見た目も味も素晴らしい「春を感じる料理」の数々が、江南の春の景色を食卓に運び、「食べられる春」として観光客の間で話題を呼んでいる。
緑波廊の「繁花緑豆糕」(写真提供・取材対象者、以下同様)
「緑波廊」では、生き生きとした「椰香玉蘭酥」が天青色の磁器の皿に盛り付けられ、清雅な江南の風情を醸し出している。繊細な花模様が施された緑豆糕は層がくっきりと分かれている。口に入れると滑らかでほのかな甘さが広がり、観光客たちは思わず写真を撮りまくっている。多くの観光客が、「ここで食事をすると、単にお菓子を味わうだけでなく、無形文化遺産の手工芸と春の風情という二重の楽しみを味わえる」と感嘆の声を上げている。
春風松月楼の「玫瑰花包」
「春風松月楼」のテイクアウト窓口では、ふっくらとしたピンクのバラの形をした「玫瑰花包」がひときわ目を引いている。愛らしい見た目と爽やかな味わいが相まって、ベジタリアンも春の限定メニューを存分に楽しむことができる。
寧波湯団店の「桃花糕」
すぐ近くにある「寧波湯団店」では、焼き立ての「桃花糕」が人々の目を引いている。桃の花を形に、乾燥させたキンモクセイを花芯に用いたこのお菓子は、淡いピンクと黄色が織りなす色合いと、もちもちとした食感、そして甘い香りが特徴で、一目見ただけで春の明るさと温もりを感じさせる。
「上海老飯店」の料理長、羅玉麟氏は「花を料理に使う習慣は、古くからあるものだ」と説明した。花饌(花を使った料理)は中国の伝統的な食文化の重要な一部であり、エンジュの花と卵の炒め物やキンモクセイ風味の蓮根といった家庭料理から、ハスの花をモチーフにした宴会料理まで、その種類は多岐にわたる。この老舗は今回、新メニュー「花開富貴・クラゲ和え」を考案した。クラゲを主原料とし、特製ソースと花の造形を組み合わせることで、国家級無形文化遺産として認定された本邦菜(上海料理)の卓越した技を披露するとともに、春の優雅な趣を表現し、伝統的な料理に新たな息吹を吹き込んでいる。
フラワーショーの来場者を取り込み、消費の潜在力を引き出すため、これらの老舗ではまた、複数のテーマ別キャンペーンを展開し、花見客の消費を促進している。老舗の活気とフラワーショーのロマンが融合すると、美食は単なる腹を満たすものにとどまらず、伝統的な食文化を体現し、季節の趣を伝える生き生きとした媒体となり、上海の春の観光・文化消費に新たな彩りを添えている。
出典:新民晩報、上観新聞