全国初の渉外商事分野における独自調停が浦東で成立

japanese.shanghai.gov.cn| 2026-05-21

「商事調停条例」の正式施行後初の業務日の5月6日には、全国初となる渉外商事分野における独自調停(自由貿易試験区などの特定の地域では、資格を持つ専門家などの個人が独自に渉外商事調停活動を行う制度)が、浦東国際法律サービスパークにて成立しました。

同件は、中国(上海)自由貿易試験区に登録された外商独資企業と上海市以外の地域に所在する企業との間で発生した、貨物売買契約代金をめぐる8年越しの紛争です。当日の調停はオンライン・オフラインの形で実施され、華東政法大学教授の丁偉氏が調停人を務めました。同氏が双方の主張を十分に聴取し、事案内容と法律関係を整理した上で、未払い代金の支払について和解を成立させました。調停開始からおよそ1時間後、双方当事者と調停人による署名を経て、調停調書 は即時に効力を発しました。

独自調停は、国際商事紛争を解決する際に広く採用されている手段の一つであり、当事者のニーズに応じて高度な柔軟性と機密性を備えたサービスを提供できるのが特徴です。また、調停の進行とその結果は、当事者の判断に完全に委ねられるため、当事者の「意思自治」を最大限に体現できる制度として注目されています。

2025年12月31日、中国国務院は「商事調解条例」を公布し、その第24条第3項では、「自由貿易試験区や海南自由貿易港などの区域において、商事調停人が独自に渉外商事調停活動を行う制度を試行的に構築することを認める」と定めました。同条例は2026年5月1日より施行されました。

浦東新区司法局の関係責任者は、「今回、渉外商事紛争における全国初の独自調停が浦東で成立したことは、浦東が『調停による国際的な和解合意に関する国際連合条約(略称:調停に関するシンガポール条約) 』における、調停人の関与のもとで和解に向けた関連規定を積極的に参照し、『商事調解条例』の正式施行後、中国で独自調停制度の実践可能性を模索する上の重要な試みです。具体的な案件を通じて立法成果を示すとともに、全国人民代表大会常務委員会による『調停に関するシンガポール条約』の審議に対しても実務上の参考事例を提供しました。こういう意味で、本件の成立は極めて先駆的な意義を有しています」と述べました。

また、「渉外商事紛争調停のさらなる推進および独自調停制度の構築」は、2026年の浦東新区深化改革委員会第1号文書にも盛り込まれています。現在、浦東新区司法局は、浦東新区が「立法の実験拠点」としての役割を十分に発揮するため、区人民代表大会と連携し、「浦東新区渉外商事紛争の独自調停に関する若干の規定」の策定を進めており、国務院法規の関連規定をさらに具体化・細分化していく方針です。

商事分野における多元的な紛争解決メカニズムを構築し、調停と訴訟、調停と仲裁、調停と公証との効果的な連携を推進することで、浦東は商事紛争解決の「優先的な選択肢」としての機能強化を図り、質の高い発展と高水準の対外開放に強力な法的基盤を提供していきます。

※ 上記の一部内容の日本語翻訳は参考用です。中国語版が正式なものであり、両言語版の間に相違がある場合、中国語版が優先されます。

出典:浦東発布、WeChat公式アカウント「中国上海自由貿易試験区」