上海の総合的な科学技術イノベーションレベル、中国一に
中国科学技術発展戦略研究院が作成した「中国地域科学技術イノベーション評価レポート2025」によると、上海の総合的な科学技術イノベーションのレベルは、中国の各省・自治区・直轄市の中で第1位となりました。
同レポートは、科学技術部(省)、国家外貨管理局などの政府機関の統計データを基に、中国の31の省・自治区・直轄市(香港・マカオ・台湾を除く)を対象として、各地域の総合的な科学技術イノベーションのレベルを客観的に評価したものです。
2025年のレポートによると、首位は上海の91.38点で、前年より1位、2.18点上昇しました。第2位から第5位は、北京市、江蘇省、広東省、浙江省の順となっています。
科学技術活動の成果の面では、上海の得点は全国第1位となり、イノベーションによる成果のレベルと技術成果の転化という2つの下位指標においても、いずれも1位となりました。前年と比べると、上海の技術分野における国際収入は8.94%増加し、全国の34.22%を占めました。国内総生産(GDP)1万元当たりの技術による国際収入は2.07ドル増加し、引き続き全国第1位を維持しました。また、人口1万人当たりの科学技術論文数、人口1万人当たりの有効登録商標数、人口1万人当たりの高付加価値発明特許保有件数、GDP1億元当たりの知的財産権使用料輸出額は、いずれも全国第2位を維持しました。技術市場における技術輸出取引額は19.93%増加し、人口1万人当たりの技術輸出取引額は2891万9700元増加、順位は全国第2位へと上昇しました。
バイオ医薬品産業における事業開発(BD)の収入は、重要な技術分野の国際収入の1つです。中国の医薬に関するビッグデータサービスを提供する医薬魔方(ファームキューブ)の統計データによると、2025年に中国の革新的医薬品に関するBDの対外ライセンスの取引総額は1356億5500万ドルに達し、頭金は70億ドル、取引総数は157件となりました。取引件数では、上海は全国トップとなり、全国の総取引数の約3分の1を占めました。
また、科学技術論文の質と一人当たりの論文数においても、上海は優位性を示しています。2025年には、上海の科学者が『Science』『Nature』『Cell』の世界三大科学誌に発表した論文数は181本に上り、全国総数の30.6%を占めました。これは2024年比で14.6%の増加となっています。
イノベーション人材資源の面では、上海は100点となり、全国第1位にランクインしました。前年と比べると、人口1万人当たりの大専(短大に相当)以上の学歴保有者数、人口1万人当たりのR&D(研究開発)研究者数、基礎研究者の投入度指数はいずれも全国第2位を維持しました。一方で、大学に在籍する学生数は5.30%増加し、人口1万人当たりの大学在籍学生数は17.2人増え、順位は2つ上昇しました。
イノベーションの物的基盤条件の面では、上海の得点は全国第2位にランクインしました。前年と比べ、機器・設備への支出は40.82%伸び、R&D人員1人当たりの機器・設備支出は1万600元増加し、順位は4つ上がりました。ハイテク産業の固定資産純額が産業固定資産純額に占める比率は6.63%上昇し、全国第1位を引き続き維持しました。
ハイテク産業の収益性の面では、上海は全国第3位となり、前年から順位を13位引上げました。前年と比べ、知識集約型サービス業の労働生産性は1人当たり8万4100元向上し、知的財産権集約型産業の労働生産性は1人当たり11万1300元向上、工業分野の戦略的新興産業における労働生産性も1人当たり4万5300元向上しました。
上海のハイテク産業の飛躍的な発展は、さまざまな分野に表れています。「第14次五カ年計画(2021-25年)」期間中、上海は集積回路・バイオ医薬品・人工知能の三大先導産業におけるコア技術の研究開発を全力で推進してきました。2024年には、三大先導産業の産業規模が1兆8000億元に達し、年平均成長率は13.1%となりました。先端技術および将来の産業の育成を加速するため、上海市科学技術委員会は近年、プロジェクトマネージャー(PM)制度の整備を模索し、ブレイン・マシン・インターフェース、6G、量子計算などの未来産業分野を中心に、プロジェクト・資金・人材・プラットフォーム・政策を一体的に配置する取り組みを進めています。昨年10月には、「先端技術の革新と未来産業の育成を推進するための若干の措置」を発表し、未来製造・未来情報・未来材料・未来エネルギー・未来空間・未来ヘルスケアの6つの分野を軸に、「四位一体」の推進体制を構築し、イノベーション成果を実験室から産業応用へと転化させています。
出典:上観新聞、解放日報