上海の外資系企業、グローバルESG取り組みに「中国ソリューション」を貢献
ESGとは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス)を指します。現在、グローバル資本市場、規制当局、投資家および企業自身が「非財務面パフォーマンス」を測定するための重要な基準となっています。上海は、中国で早くからESGの発展を推進してきた地域として、その開放的なビジネス環境と明確な政策指針により、外資系企業が中国市場をESGイノベーションのテストケースとして活用し、「現地化取り組みーーグローバル展開」の好循環を実現しています。
12月16日午後、2025年上海外商投資企業ESGレポート及び事例発表会で、上海の外資系企業の中国での優れたESG取り組み事例が、そのグローバル本社の報告書に組み込まれ、グローバルESG取り組みに「中国ソリューション」を貢献していることが発表されました。
2025年上海外商投資企業の優秀なESG取り組み事例が発表されました。(写真提供・上観新聞)
循環経済の分野では、外資系企業間のコラボレーションが産業の境界線を越えようとし、素材とサプライチェーンのグリーンな閉ループを推進しています。SABIC(サウジ基礎産業公社)は、東京・パリオリンピック3×3バスケコート床材の独占サプライヤーである英利奥(Enlio)と協力し、サウジアラムコが主導する「新たな可能性への投資、コート改造計画」に参加しました。同事業では、SABICが先進的なリサイクル技術で生産した化学リサイクルプラスチックをバスケットボールコート床材に初めて使用し、素材の閉ループ利用を実現しました。
気候と資源の分野では、多くの外資系企業がその技術革新と現地との協力を通じて、目覚ましい「CO2排出削減」の成果を上げました。ネスレは中国で、精密給餌、飼料配合の最適化、糞尿処理管理の改善などの措置を通じて排出削減を推進し、中国36の農場に牛糞処理用固液分離器を導入し、畜産に伴う温室効果ガス(GHGs)、特にメタンの排出を削減しました。
安全と公益の分野では、外資系企業の現地化取り組みが「物資寄付」から「価値の共同開発」へとアップグレードされました。ボルボ・カーズは上海公益ボランティア基金会と協力して「赤い馬安全教育計画」を推進し、2024年同計画が上海の41校、5000人以上の児童をカバーし、児童の交通事故の発生を減らすことを目指しました。
上海外商投資協会の黄峰会長は、今年、協会は合計41件の上海の外資系企業のESGレポートを収集し、9割以上の企業が中国の特色ある取り組みに焦点を当て、ESGレポートに中国の特色ある取り組みを融合したことを紹介しました。これは、上海の外資系企業が中国の「CO2排出ピークアウト」と「カーボンニュートラル」の目標に積極的に応えることを示しています。
出典:上観新聞