今年1~10月、上海で新規オープンの「初出店」が848店——外資系小売の「増資」が続く
上海市商務委員会によると、2025年1~10月に上海で新たに848の「初出店」がオープンしました。このうち飲食業が498店、小売業が275店を占めています。中でもハイエンドの初出店が目立ち、世界・アジア初出店が13店、中国初出店が134店であり、合計で17.3%を占めました。それらのブランドは、アメリカ、フランス、イタリア、イギリス、韓国、ドイツなど多くの国にわたります。
今年に入ってからは、HOKAの世界初の体験センターや、COACHの世界初のリゾート型店舗といったブランドが相次いで上海に出店しました。5月下旬にはアディダス傘下の「オリジナルス」世界旗艦店が安福路にオープンし、7月にはフランスのアウトドアブランド、サロモンの世界初のコンセプトストアがその隣に開業しました。9月には、Hush Puppiesの中国初のテーマ旗艦店が上海・合生匯に入居しました。年末が近づく現在も、外資系ブランドの初出店・新店オープンの勢いは衰えていません。10月には、ニューヨークのラグジュアリージュエリーブランドAPORROの中国1号店が静安国際センターにオープンし、イタリアのハンドメイドアウトドアシューズブランド、CRISPIの中国1号店が浦東嘉里城に出店しました。11月には、パリ・ヴァンドーム広場26番地、東京・銀座に続き、ケリング傘下のフランス高級ジュエリーブランドのボシュロンが世界3店舗目となる旗艦店を新天地に開業しました。同ブランドは現在、中国本土で17のブティックを展開しています。
従来のような単純な店舗展開とは異なり、外資系小売企業は市場環境の変化に合わせ、供給側と需要側の「深い適合」により重点を置くようになっています。対応策としては、
「体験型消費の拡大」「コストパフォーマンスの向上」「オンラインチャネルやローカルチャネルでの成長確保」が打ち出されています。特に、「体験型消費の拡大」において、今年上海に登場したルイヴィトンの「ルイ号」は、「初展示+初出店+初演出」を組み合わせた「首発経済(初発表経済)」モデルで、「歩く・見る・味わう」を融合した没入型体験を創出しました。先月、フランスブランドのロンシャンは衡復歴史風貌区に、世界初となる「ロンシャン・ハウス」を正式オープンしました。「ロンシャン・ハウス」は従来の販売中心から一線を画し、「家」をコンセプトの核に、1階はリビング、ダイニング、カフェ、2階は書斎、クローゼット、プレイルームを配置し、フレンチガーデンも備えています。
出典:解放日報