無形文化遺産登録後初の「春節」 「中国の新年」人気が高まり、上海インバウンド観光注文数は93%増
今年の春節に、中国人が海外で新年を迎え、外国人が中国で春節を祝うのはトレンドになっています。春節がユネスコ無形文化遺産に登録されたことがソーシャルメディア上で広まっている中、「China Trave(中国旅行)」が「Chinese New Year(中国の新年)」にアップグレードされ、中国人と外国人が「双方向に移動」し、中国人は海外へ赴き、外国人は中国を訪れて新春を迎えます。
携程旅行が2月4日発表した「2025年春節観光まとめ報告」によると、2025年の春節期間中、上海のインバウンド観光の注文数は前年同期比93%増加しました。インバウンド観光客数の上位10は順に韓国、米国、マレーシア、シンガポール、日本、英国、タイ、ロシア、オーストラリア、フランスです。日本、韓国、シンガポール・マレーシア・タイなどの短距離のインバウンド観光の注文数は前年同期比130%増加し、フランス、スペイン、イタリア、カナダ、オーストラリアなどの長距離のインバウンド観光は前年同期比120%近く増加しました。一方、2025年の春節期間、人気の海外旅行先は、日本、中国香港、タイ、マレーシア、シンガポール、オーストラリア、韓国、アメリカ、中国マカオ、ベトナムです。近距離の海外旅行では、日本への旅行の注文数が昨年の春節に比べて倍増しています。長距離のほうは、アメリカでは53%、スペインでは82%、イタリアでは56%、フランスでは50%の伸び率で、人気となっています。
中国のトランジットビザ免除措置の最適化が続き、特に最新の「240時間」のトランジットビザ免除滞在などの措置が推進されるのを背景に、ますます多くの外国人が中国を訪れています。上海は主要な人気の目的地の一つです。外国人観光客に人気のある上海の観光スポットには、主に上海ディズニーリゾート、東方明珠電視塔(テレビタワー)、上海中心大厦(上海タワー)、豫園、黄浦江の遊覧船などが含まれます。
外国人の訪中をより便利にするため、上海浦東国際空港と上海虹橋国際空港は到着エリアに3つの外国人向けのワンストップ総合サービスセンターを設立しました。支払い、文化観光、通信、交通の4つの機能に基づき、インバウンド旅客にサービスガイド、Wi-Fi機器のレンタル、携帯電話のSIMカードの販売、外貨両替、モバイル支払いなどのワンストップ総合サービスを提供します。
また、2024年に中国の各航空会社は上海で新たに10のウェイポイントを追加し、19の路線で増便し、8の路線で運航を再開しました。特に中・長距離路線と「一帯一路」沿線諸国の路線で、上海からイタリアのヴェネツィア、フランスのマルセイユ、バーレーンのマナーマ、ロシアのカザンへの直行便を全国で初めて就航させました。現在、上海の空港からは「一帯一路」共同建設国33カ国を含む世界48の国に到達可能です。
実は、2024年に上海を訪れすインバンド客の数は急増していました。上海市人民政府のウェブサイトの情報によると、2024年、上海辺境(出入国)検査場で入国検査を受けたインバウンド外国人は合計456万人で、2023年の2倍です。そのうち、浦東国際空港から入国した外国人の数は389万人に達し、全国の空港の中で首位となりました。ビザ免除で入国した外国人の数は167万人に達し、2023年の4.7倍です。
今年の春節期間中、「氷雪観光」「避寒観光」の人気が明らかな盛り上がりを見せ、越境観光の需要が旺盛で、帰省客、学生、観光客の流れが重なり合うことで、上海の空港の輸送便発着数と旅客数が引き続き増加しています。1月28日(旧暦の大晦日)から2月1日(旧正月4日)まで、上海の空港では延べ1万2000機のフライトが無事に就航し、昨年の春節同期より5%増加しました。同期間の旅客数は延べ184万7000人に達し、1日平均36万9000人で、昨年の春節に比べて6%増加しました。また、「春運」期間中(今年は1月14日から2月22日)を通じて、上海の2つの空港で前年同期比5.1%増の9万3000機が就航し、旅客輸送量は前年同期比8.4%増の1492万人で、1日平均37万3000人に達する見込みです。
中国国内線と国際線の再開が加速し、旅客数が増加することにより、上海浦東国際空港は4年ぶりに再び旅客数で中国一の忙しい空港となりました。最近、上海空港集団は上海の2空港(浦東国際空港と虹橋国際空港)の旅客取扱量が1億2400万人を超え、過去最高を記録しました。同時に、2024年の貨物処理能力は420万6000トンに達し、前年同期比11%増加し、年間の越境EC貨物輸送量記録も塗り替えられたと発表しました。
現在、上海の空港は拡張工事を進めています。2024年11月20日、第4期の主要工事であるターミナルエリアの主体工事が着工し、これで第4期の工事が全面的な建設の新段階に入っており、完成後は2030年に1億3000万人を輸送する需要に対応できます。
出典:澎湃新聞(The Paper)、第一財経