上海の外国人入国者数が191.5%急増
上海市統計局の統計データによると、今年1月から6月まで、上海の国際観光のための入国者数は延べ302万2700人で、前年同期比で143.5%増加しました。そのうち外国人は前年同期比191.5%増の延べ220万4300人に達しました。
上記の統計方法では、「国際観光のための入国者数」とは、見学、訪問、観光、親族訪問、友人訪問、休養、考察、会議参加もしくは経済、科学技術、文化、教育、スポーツ、宗教活動を目的として上海を訪ねる外国人、香港・澳門・台湾同胞の人数を指し、上海に1年以上定住した外国の専門家や留学生などが含まれません。この統計は、上海の口岸(出入国検査場)と中国の他の口岸から上海に来る境外観光客を対象とします。
今年4月、携程(シートリップ)が浦東空港で打ち出したインバウンド観光客向けの「無料上海半日ツアー」公益プロジェクトは、「より多くの国際観光客に上海に興味を持ってもらう」ことに非常に効果的です。ガイドのロビン氏(Robin)によると、これまで3か月間実施されていた「半日ツアー」プロジェクトを利用した国際観光客数は1000人以上に達し、ほとんどが初めて中国を訪れる方です。
春秋旅游の周衛紅副総経理によると、今年の夏のインバウンド観光予約者数が2019年同期を上回っただけではなく、観光客の国籍もより多様化しています。これまで国際観光客は近隣諸国は中心だったが、今年は訪中国際観光者の国籍数もが明らかに増加し、スウェーデン、アメリカなどの欧米諸国からの観光客数が増えています。また、ブラジル、メキシコ、コロンビアなどの国々からの観光客も中国を国際観光目的地に組み入れました。特に注目すべきは、2019年以前は上海を訪れた国際観光客の平均滞在日数が1〜2泊だったのに対し、今年は2〜4泊まで延長されています。
インバウンド観光客だけでなく、ビジネス客の上海訪問も回復しています。世界をリードする農業・食品企業であるカーギル社は上海イノベーションセンターが徹底的にリニューアルされた後の一般公開のための開幕式をきっかけに、3人の上級管理職を上海に招待しました。欧州発の工業工具システムの専門家であるホフマン・グループ(Hoffmann Group)の外国人上級管理職も上海に再び戻ってきました。今年以来、ニュージーランドの乳製品企業であるTHELANDの外国人上級管理職も中国出張の頻度が急増しており、同社の取締役社長が中国を訪れた次、CEOのロイ氏も第7回中国国際輸入博覧会に参加することが決まりました。
ホフマン・グループの外国人上級管理職が上海で商談を行いました。(ホフマン・グループ提供)
入国者数の急増は、まず多くの入国ビザ最適化措置の実施によるものです。中国はいくつかの国に対して一方的なビザ免除政策を実施し、144時間のトランジットビザ免除政策も絶えず十全化・強化されています。次に、上海の国際便数も着実に回復しています。上海市政府が外国人の入国と上海での仕事や生活に利便性をもたらすための一連の政策措置を積極的に打ち出し、世界トップクラスの文化、スポーツ、観光、ビジネス、展示会など70項目のイベントを開催し、上海の入国観光の影響力と魅力を高めたのも原因です。
また、上海市政府外事弁公室は中国人民銀行上海総部など多くの部門や機関と協力し、空港での総合サービスセンター配置の取り組みを迅速に推進しています。これらのサービスセンターを通じて、外国人は上海の空港に到着した後、支払い、文化観光、通信、交通などの総合サービスをワンストップで便利に利用できるようになります。外資系企業の投資を誘致するために、上海は税制優遇措置の提供、審査手続きの簡素化、知的財産権保護の強化などの措置を講じ、外資系企業により良いビジネス環境を提供しています。これにより、多くの外資系企業の関係者が考察やビジネス商談を行うために上海から入国することは、入国者数の激増にもつながります。
情報源:界面新聞