スマート気象分野のイノベーションを促進するため、スマート気象イノベーション・エコロジー・アライアンスが発足
6月3日午後、復旦大学と上海科学AIアカデミー(Shanghai Academy of AI for Science、SAIS、以下「SAIS」)は共同で「スマート気象への道」をテーマとしたイベントを行い、スマート気象イノベーション・エコロジー・アライアンスの発足式を開催しました。産業応用を目指し、全面的にアップグレードされた伏羲シリーズ大規模気象モデル2.0(以下「伏羲2.0」)がリリースされ、伏羲2.0を核としたスマート気象イノベーション・エコロジー・アライアンスが設立され、スマート気象分野の産学研応用の融合をさらに推進します。
SAISと復旦大学は、他の9つの有名な研究機関と協力して、上海でスマート気象イノベーション・エコロジー・アライアンスの設立を発表しました。この連盟を通じて、関係者がリソースを共有し、大規模気象モデルの産業応用を共同で推進し、気象産業、学術、研究のためのオープンで協力的かつ革新的なエコシステムを構築します。
(写真・復旦大学)
SAISは、復旦大学が徐匯区や臨港集団などと共同で設立した新しいタイプの研究開発機関で、上海における科学知能の開発でエンジンとして重要な役割を果たしています。融合的イノベーションを基礎として、SAISは高度にイノベーティブでダイナミックなAI科学者やエンジニア、物質科学、生命科学、地球科学、情報通信、経済・金融、新素材、新エネルギーなどの分野の科学者を集め、複雑な科学シナリオの研究に新たな手がかりを提供し、新たな科学的仮設を探求することで、新物質の発見、新素材の合成、新メカニズムの構築、新シナリオの実現を目指します。
スマート気象イノベーション・エコロジー・アライアンスの設立は、スマート気象分野におけるもう1つの有用な探求となります。この連盟は、オープンで協力的かつ革新的な気象産学研究のエコシステムを構築し、大気科学、海洋科学、カーボンニュートラルなどの分野における大学の学問的優位性を活かし、気象、エネルギー、金融などの分野における公共サービス機関、市場投資機関、リーディングカンパニーなどと深く融合し、大規模気象モデルの技術革新と産業化を共同で推進します。
SAISの地球科学分野の責任者で復旦大学の李昊研究員は「伏羲大規模気象モデルを開発して以来、科学的な研究開発は絶え間なく行われ、常にモデルの精度を向上させ、実際のシナリオへの応用を推進してきました」と紹介しました。
ドバイで開催された国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)で、業界初のサブシーズン大規模予報モデルとして公開された伏羲1.0と比較すると、全面的にアップグレードされた産業応用志向の伏羲2.0のリリースは、重要なマイルストーンとなります。伏羲2.0は、サブシーズン予報と中期予報において進化を遂げ、新エネルギー、航空輸送などの産業に対して、より精度の高い予測サービスを提供し、海洋気象ナビゲーションにおける長期的な海外サービスプロバイダーへの依存という問題解決に貢献することが期待されています。さらに、SAISは、人間の生命健康の秘密を探求し、同じく明るい産業化の見通しを持つ「女媧」大規模医薬モデルを開発しました。
(写真・復旦大学)
国際的なテクノロジー・イノベーション・センターとして、上海は科学技術成果の実用化と産業化を推進するために、様々な革新的モデルを採用しており、その中でも「1+1+N」(SAIS+復旦大学+様々な大学、研究機関、テクノロジー企業、イノベーションチーム、投資機関)の科学とインテリジェンスのエコモデルは特に注目を集めています。
情報源:復旦大学