テスラの上海エネルギー貯蔵スーパーファクトリー、建設許可を取得

japanese.shanghai.gov.cn| 2024-05-15

テスラの上海エネルギー貯蔵スーパーファクトリープロジェクトの建設許可証の発行が完了したと報じられました。これは、テスラのアメリカ本土以外で初となるエネルギー貯蔵スーパーファクトリープロジェクトで、テスラ上海スーパーファクトリーの近くに位置しています。

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(写真・浦東発布)

臨港新片区の審査センター副主任で、プロジェクト建設サービスオフィスの責任者である閔之光氏は、「このプロジェクトは、臨港新片区が建設分野で新しく導入した『プロジェクトサービスパッケージ』を適用しました。具体的には、プロジェクトの視点から出発し、特定のシナリオに対して、すべてのサービスシステムを審査開始前に設け、企業側と政府側の事柄を1つの『パッケージ』に詰め込み、プロジェクトから各ノードのフローチャートを作成します」と述べました。

また、同氏は、「サービス・パッケージの設計を通じて、企業は投資の意向がまだ完全に明確でない早い段階から、いち早く比較的正確で包括的な政府サービスの要件、管理要件を把握することができ、プロセス全体のシームレスなマッチングを実現できます。特に問題が発生した場合、対応する部門を個別に探す必要はなく、一連のより成熟した「ゼロ遅延」の対応と問題解決をするためのメカニズムがあります」と説明しました。

計画によると、テスラの上海エネルギー貯蔵スーパーファクトリーは2025年第1四半期に量産を開始する予定です。上海エネルギー貯蔵スーパーファクトリーは、テスラのグローバル生産レイアウトにとっての重要な最適化であり、上海の新型エネルギー貯蔵産業の発展とグリーンな低炭素への転換をサポートするものでもあります。紹介によると、このプロジェクトの総面積は約20万平方メートルで、総投資額は約14.5億元に上るといいます。

その後、上海エネルギー貯蔵スーパーファクトリーは、超大型商用エネルギー貯蔵バッテリー(メガパック)を生産し、電力ネットワークプロバイダ、公共事業会社などが再生可能なエネルギーをより効率的に貯蔵・分配できるようサポートします。200台以上のメガパックは、100万キロワットの電力を貯蔵するエネルギー貯蔵発電所を形成することができます。

近年、テスラのエネルギー貯蔵事業は急速に成長しています。2023年、テスラのエネルギー貯蔵の総設置エネルギー貯蔵容量は前年比125%増の14.7ギガワット時(GWh)に達し、2022年の2倍以上になりました。今年の第1四半期の設備容量は、過去最高の4.1ギガワット時(GWh)に達しました。

 

テスラの生態系(写真・テスラ2024年第1四半期決算報告書)

テスラがエネルギー貯蔵事業を展開するために中国で工場を建設した理由として、中国がバッテリーサプライチェーンにおける優位性、確立された自動車産業チェーンとサプライチェーン、良好な投資環境と政策的な優遇、そして世界最大の新エネルギー自動車市場であり、最も有望なエネルギー貯蔵の市場であるという優位性を持っていることが挙げられます。

テスラの参入により、中国のエネルギー貯蔵市場における競争は激化し、既存のエネルギー貯蔵企業に一定のプレッシャーをもたらすでしょう。これはまた、中国のエネルギー貯蔵産業の技術進歩や産業のアップグレードをも促進することで、業界全体の競争力を向上させることにもなります。

情報源:魯中晨報、新華社