「驚くべき匠」、日本人観光客を魅了

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6月14日、長寧区・愚園路の無形文化遺産マーケットにおいて、シティウォーク中の日本人観光客たちが、上海市の(卵彫刻)無形文化遺産の代表的伝承者・李亜非のブースを取り囲み、「驚くべき匠だ」と感嘆の声を上げました。ちょうど彼は薄い卵の殻を小刀で削り、精緻な卵彫刻(エッグアート)を制作していました。

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卵彫刻作品(写真・上観新聞)

この観光客たちは、春秋旅行社(上海)有限公司の営業担当・竹田和也氏が企画した「愚園路無形文化遺産体験半日ツアー」に応募してきた人々でした。竹田氏によると、日本と上海は距離的にも近く、多くの日本人観光客は何度も上海を訪れており、歴史的な趣のある文化体験を求める傾向があると言います。こうしたディープな観光へのニーズに対して、無形文化遺産の体験は大きな魅力となり得ると語りました。

彼らの中には、上海で働く日本人が、友人や親戚の案内役として同行しているケースもありました。しかし、たとえ長年上海に住んでいても、無形文化遺産プロジェクトを体験するのは初めてという人も多かったです。ツアーのガイドを担当したのは、同社ガイドサービス部の呉栄俊氏でした。彼は最近「上海都市推薦官選抜大会」に参加し、インバウンドツーリズムに詳しいガイドです。彼は「多くの日本人は江南文化に惹かれ、通常は上海を玄関口として蘇州や杭州へ向かいます。ただ残念なのは、上海文化と江南文化が密接に関連していることを知らないことです。私たちは無形文化財の技を含む上海文化を観光ツアー商品とし、外国人観光客に提案しています。例えば、決して拡幅されることのない路地、路地を自転車で巡るサイクリング、蘇州河の遊覧船など、没入的な体験ができる工夫を凝らし、上海にもっと長く滞在してもらえるよう努力しています」と語りました。

なお、6月14日は「文化と自然遺産の日」にも当たり、上海の無形文化遺産マーケットは大盛況でした。インバウンドツーリズムが盛り上がる中、外国人観光客が立ち寄って体験する光景も多く見られます。各種優遇政策の後押しにより、中国旅行(China Travel)の楽しみ方は多様化しており、観光名所の「スタンプラリー」型観光から「深い体験型ツアー」へと移行が進む中、文化的な没入型体験が海外観光客の主なニーズになりつつあります。無形文化遺産は、まさにその深いツアーに欠かせない「差別化された魅力」を自然に備えており、外国人観光客が中国文化を間近で感じるための絶好の窓口となっています。

出典:上観新聞、文匯報

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