上海、今後5年間の文化発展に向けた新たな青写真を発表
このほど、上海市は「上海市社会主義国際文化大都市建設第15次5カ年計画」を正式に策定・公表し、同計画における上海の文化発展の重要方針を明らかにしました。
同計画では、文化施設の整備、大型スポーツイベントの展開、博物館の公共サービスの最適化、高品質な文化公演の供給などの重点分野に焦点を当てています。また、同期間中に「文化・商業・観光・スポーツ・展示」のさらなる融合を推進する方針を明確に打ち出しました。多様な分野の連携を通じて、市民や観光客により活気に満ち、魅力あふれる都市体験の新空間を創出することを目指しています。
新興文化産業の発展を後押し
今後5年間、上海は引き続き映画・映像制作、アート取引、舞台芸術、eスポーツ、観光、スポーツ、ネット文化、クリエーティブデザインなど8つの重点産業および関連分野の集積・発展を推進します。また、人工知能による文化振興を推進し、文化発展におけるAI技術の実装・応用を強化することで、文化テクノロジー発展の先機を制します。さらに、「文化・商業・観光・スポーツ・展示」の融合発展を深化させ、文化の活力を都市発展の内発的な原動力へと転換し、年間平均で来場者数100万人を超える大型の「文化・商業・観光・スポーツ・展示」イベントを12件以上開催することを目指します。
同時に、「文化の海外進出」を支える体制を整備します。上海におけるゲーム海外進出サービスプラットフォームの構築を重点的に進めるほか、ネット文学プラットフォーム「起点国際」の建設を継続的に支援します。また、各区におけるマイクロショートドラマ海外進出拠点の整備や、ワンストップサービスセンターの整備を推進します。
さらに、海外の図書館や教育機関、「中国書架」交流プロジェクトなどと連携し、海外のターゲット層のニーズに応じた文化コンテンツを提供します。上海テレビフェスティバル、香港国際フィルム&TVマーケット(FILMART) 、フランス・カンヌ秋季TVコンテンツ国際流通マーケットMIPCOM などの国際的なフェスティバルを活用し、より多くの優れた映画・映像作品、マイクロショートドラマ、ゲーム、ネット文学作品の海外進出を後押しします。
市級重点文化施設の整備を推進
今後5年間、上海は「一江一河(黄浦江・蘇州河)」を軸に都市文化空間の配置を最適化し、人民広場周辺および「世博―前灘―徐匯浜江」の2つのエリアを、世界的な影響力を持つ文化機能集積エリアとして重点的に構築します。
また、上海博物館北館(長江口二号古船博物館)、上海博物館西館、上海工業博物館、中国福利会少年宮 新館などの重点プロジェクトの建設や、松江区の「浦江之首」農村振興特色エリアや、青浦区の「最江南」水辺文化芸術ベルトなど、5つの新城(嘉定区・青浦区・松江区・奉賢区・南匯区)における文化活力エリアの整備を進め、多様な文化空間を創出します。
現在、上海大歌劇院はすでに竣工しており、延べ床面積は14万6000平方メートル、10月17日に開館する予定です。「第15次5カ年計画」期間中、上海はさらに多くの重点文化施設の供用開始を推進し、世界クラスの都市文化ランドマーク、国際的な芸術発信拠点、高品質な都市文化空間としての重要な機能を十分に発揮させていきます。
スポーツイベントの波及効果を拡大
今後5年間、上海は2026年UCIトラック世界選手権大会や、2028年ロサンゼルス五輪に向けたオリンピックQシリーズ上海大会など、世界トップレベルの国際大会を開催します。こうした高水準のスポーツイベントを牽引役として、上海の国際的な影響力と大会運営能力を継続的に向上させます。
同時に、都市の特色を生かした独自のブランド大会の育成に力を入れます。ワールドマラソンメジャーズへの正式加入に向けて上海マラソンの開催レベルを引き上げるほか、上海レガッタオープン を世界トップクラスの大会へと育成し、上海セーリングオープン のブランド力を向上させることで、地域発スポーツ大会の国際競争力とブランド価値を高めます。
また、スポーツイベントの「観光地・商店街・商業エリア」への展開を進め、特色あるエリアでは、屋外観戦スポットやテーマ型カーニバルを充実させます。スポーツイベントのチケットとショッピング、観光施設、舞台公演などのリソースとの連動を推進し、市民や観光客に多様な都市体験を提供します。
さらに、スポーツIPと都市文化のさらなる融合を推進し、上海の特色とスポーツ要素を兼ね備えた文化クリエーティブグッズや観光ルート、デジタルコンテンツなどを開発することで、スポーツ文化の発信力を向上させます。
博物館サービスシステムの最適化
現在、上海には登録・届出済みの博物館が175館あり、収蔵品総数は230万点(セット)を上回っています。年間約1000件の展覧会を開催し、年間来館者数は4000万人を超えています。
今後5年間、上海博物館を筆頭とする全市博物館の質の高い発展計画を継続的に推進します。規模化・ブランド化された博物館ネットワークの構築に力を入れ、上海の文化・博物館施設群の国際的な発信力を高めます。世界各地の博物館との交流・協力を深化させ、毎年、国際水準の大型展や特別展を複数開催します。重要文化財については、博物館間、行政区間、地域間における合同展示を推進し、博物館資源の相互活用と共有を促進します。
「博物館の夜」イベントを継続的に実施し、各施設に開館時間の延長を促すとともに、ガイダンスや多言語サービスの最適化を図ります。利便性を高めるアメニティ施設を拡充し、海外からの来館者向けの小売や関連サービスを充実させます。さらに、市内博物館共通パスを継続的に発行し、段階的な割引や特典を導入することで、利用者層のさらなる拡大を図ります。博物館と商業エリア、観光体験との連携を推進し、都市における文化消費シーンをより豊かにします。
舞台芸術コンテンツの充実
今後5年間、上海は市全体で年間平均6万5000回の公演実施を目指します。中国式の美意識、大都市としての魅力、国際性を兼ね備えたオリジナル舞台作品を数多く創出します。また、芸術団体による重点創作を支援するとともに、統一ブランドによる劇場ネットワークを構築し、国際芸術祭・フェスティバルのプラットフォーム機能を強化することで、舞台芸術産業のエコシステムを最適化します。さらに、没入型公演、バーチャル舞台芸術、ライブ配信公演などの新たな形態を発展させ、文化体験の多様性と先進性をさらに高めます。
公共文化サービスの普及をさらに深化させ、「15分公共文化サービス圏」の整備を推進します。2026年現在、上海は「社会大美育(美的教育)」教室を162か所開設しており、年間を通じて8000回以上の芸術普及・教育イベントを開催する予定です。また、市民夜間学校事業も継続的に推進しており、今年は1750か所の学習拠点の開設を予定しています。6月末時点で、すでに1678か所の拠点が開設され、6356講座が提供されています。
出典:上海人民政府網、WeChat公式アカウント「上海発布」