上海市、科学技術サービス業の質の高い発展を加速
科学技術サービス業は、現代の科学的知識と技術的手段を活用し、科学技術イノベーションの全体的な発展をめぐって、社会に知的サービスを提供する新興産業です。科学技術サービス業は科学技術イノベーションチェーン全体において、不可欠な重要な役割を果たしており、研究開発、検査測定、科学技術コンサルティング、技術移転とその成果の実用化、概念検証と起業インキュベーション、科学技術ファイナンス、知的財産権、科学技術データと情報、科学技術人材の育成など、多様な業態を含んでいます。
上海にとって、科学技術サービス業は、科学技術イノベーションの働きを強化し、科学技術イノベーションセンターの建設を後押しする重要な力の一つです。
このほど、上海市は「改革と革新をさらに深化させ、科学技術サービス業の質の高い発展の加速させるための若干の意見」(以下、「意見」)を発表し、企業を科学技術イノベーション主体として強化し、イノベーションの主要プロセスを中心に産業チェーンを補い、作業メカニズムを最適化するなどの取り組みを通じて、科学技術イノベーション全体を支えるサービス体制を構築します。
「意見」は、供給側・需要側・環境面の3つの側面から16の措置、計39の任務を打ち出しており、「主体の強化・チェーンの補完・メカニズムの改善」を改革の重点としています。
供給側の面においては、「意見」で7つの施策がサービス品質の向上に焦点を当てています。
1、科学技術イノベーションリソースの開放を推進し、重大な科学技術インフラや大型科学機器の社会への開放を拡大する。同時に、「科学データバンク」の試行を行い、ビッグデータや大規模モデルの科学研究におけるニッチ分野での垂直的な応用を推進すること。
2、概念検証の建設・運営モデルを革新し、「未来産業ファンド+高品質インキュベーター+概念検証センター+産業集積エリア」といった連動型配置メカニズムを構築すること。
3、科学技術団体と科学技術雑誌の改革を深め、多元的で開かれた活力ある科学技術団体のシステムを構築し、関連分野における専門サービスの能力を向上させ、国際的な影響力を持つ一流の科学技術雑誌を創出すること。
4、科学技術のコンサルティングサービスとシンクタンクの構築を強化し、ハードテクノロジー、ソフトサイエンス、経営分野などの専門家による共同研究ネットワークを構築すること。
5、専門技術人材の育成方法の改革を加速させ、新興産業向けの多様で多層的な専門技術人材育成を展開すること。
6、知的財産権の活用と実用化を推進し、特許のオープンライセンス制度をさらに進めるとともに、知的財産権の証券化プロジェクトの試行範囲を拡大すること。
7、科学技術サービスの新業態・新モデルを積極的に育成し、計算能力インフラの開放と優遇利用の仕組みを構築し、オンライン検査、IoT(モノのインターネット)によるスマート検査などの新モデルをサポートすること。
需要側の面では、「意見」は市場のアップグレードをめぐって4つの施策を提起しています。
1、応用シーンの開発と開放の推進を加速し、科学技術イノベーションサービスに関する需要リストを公表して市場のニーズを喚起し、科学技術サービスにおける「初の試み」となるモデルの応用シーンの構築を促進すること。
2、財政による科学研究費と科学技術イノベーションバウチャー(政府による科学技術型の中小企業とイノベーション・起業チームを対象にした研究開発とイノベーションを支援するための取り組み)の支援方式を改善し、概念検証、科学技術保険、特許代理、科学技術コンサルティングなどを科学技術イノベーションバウチャーの支援対象枠に組み入れること。
3、科学技術サービス業の対外開放を拡大し、より多くの国際的に有名な科学技術サービス企業の投資を誘致し、より多様な科学技術サービス業態の定着を促進すること。
4、科学技術サービス業のグローバル対応力を向上させ、契約型研究開発機関による国際標準との接続をサポートし、研究成果の信頼性の相互承認協力メカニズムの構築を推進すること。
発展環境の面にでは、科学技術サービスに必要な要素の保障を強化するために、以下の5つの施策が打ち出されています。1、人材チームの拡充。2、科学研究データの越境流通管理の改善。3、企業の融資とコスト削減・効率向上の支援。4、科学技術サービス業におけるブランド育成の強化。5、科学技術サービス業の発展推進メカニズムの最適化。
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