上海、包装廃棄物の削減を計画
上海市は3月27日、電子商取引、宅配便、フードデリバリー業界に対し、包装資材のリサイクル計画の実施を指導する条例を発表しました。6月5日より施行される「上海市無廃都市構築条例」によると、これらの包装資材は家庭ごみの中で大きな割合を占めています。
常住人口が2480万人を超えるメガシティである上海市は人口密度が高く、環境容量が限られているため、無廃都市を建設する必要性がますます高まっています。
無廃都市とは、固形廃棄物の排出がゼロの都市を意味するのではなく、廃棄物の削減・利用によリ、廃棄物の処理量を最小限に抑え、廃棄物が環境に与える影響を軽減し、グリーンで低炭素な発展を実現する都市開発モデルを意味します。
条例では、電子商取引や宅配便会社は、コンビニエンスストア、住宅街、学校と協力して、リサイクル可能な包装資材のための場所や施設を設置することができると規定されています。また、各業者が自らの販売・流通ネットワークを活用し、リサイクル・サービスを展開することに対し支援を提供します。
「Eコマース・プラットフォームから発送される小包は、輸送過程で、袋や箱、シールテープなどの利用を追加せず、元の梱包のままであることを奨励します。オンラインで販売される商品とその配送梱包の統合を奨励する」と条例で規定されています。
「低重量で強度の高いエクスプレスカートン、接着剤を使用しないカートン、リサイクル可能な梱包の使用を奨励し、梱包の最適化により緩衝材の使用量を減らす」とされています。
同条例ではまた、包装資材の生産、消費、流通においてより高い基準を採用することも求められています。
例えば、グリーン製品設計の促進、産業固形廃棄物の排出総量の抑制、リサイクルのための工業団地の改造、循環型農業の開発、グリーンコンシューマーの実施、家庭やレストランでの食品廃棄ゼロ化、中古品リサイクルの促進などが求められています。
同条例はまた、非生分解性プラスチック袋のような使い捨てプラスチック製品の製造、販売、使用を制限し、マイカップを使用する顧客に対する飲料事業者の割引を促進し、ホテル事業者に詰め替え可能な洗面用具の提供を義務付けられています。