中国語能力試験のHSK、世界中で大人気
現在、世界中の中国語学習者が「愛してやまないけれど恐れてもいる」中国語能力試験であるHSK漢語水平考試は、すでにバージョン3.0へとアップグレードされました。グローバル化の波に後押しされ、言語は文化交流の重要な架け橋としてますます重要になっています。それに伴い、HSKの地位も自然と高まりつつあります。では、HSKは現在海外でどれほど人気なのでしょうか?HSKを受験することは個人の成長にどのようなメリットがあるのでしょうか?
HSKは1990年から中国国内で実施され、1991年に初めて海外で実施されて以来、計776万人の受験者にサービスを提供しており、受験者数は年間平均20%のペースで増加しています。
現在、世界約190の国と地域で中国語教育が実施されており、80以上の国では中国語が国の教育制度に組み込まれています。8万以上の各種教育機関が中国語の授業を開設しています。不完全な統計ながら、世界中で3000万人以上が中国語を学んでおり、多くの学校ではHSKの成績が教師の教育成果や学生の学習進度を評価する基準として活用されています。HSKの成績は、外国人が中国でインターンシップをしたり、奨学金を申請したり、サマーキャンプに応募したり、中国で働いたり生活したりする上で必須の条件となっていいます。
HSK試験は30年以上の発展と市場化普及を経て、現在は世界164か国に、1404の試験会場、2万9000の試験室が設置されています。試験会場の増加は、世界各地の受験者にとって大きな利便性をもたらしています。
昨年開催された世界中国語大会において、復旦大学国際文化交流学院院長の羅剣波氏は、HSK3.0試験が新しい試験大綱を迎えたことを明かしました。新しい大綱は、2021年に発表された国際中国語教育中国語レベル等級基準に基づき、新たに策定されたもので、縦の構成は「三等九級」に分かれています。従来の大綱は6級まででしたが、今回は新たに7~9級が開発されました。異なるレベル・目的を持つ学習者のニーズに十分配慮し、さまざまな場面におけるコミュニケーション需要も考慮されています。例えば、同じ教育の場面でも、7~9級では学術的な内容が追加され、上級学習者が直面するコミュニケーション場面をシミュレーションし、実用性を重視するとともに、上級中国語学習者の学術的な中国語能力にも重点を置いています。さらに、新しい大綱の策定には、多くの革新的な探求も含まれ、言語コミュニケーションにおける「文化的理解」が重視されています。
羅剣波氏は、言語と文化を結びつけたトピック体系を構築することで、学習者が時代性や国際的な共通性を持つテーマについて勉強できるように導いていると語っています。実際、多くの海外の中国語学習者は、中国の発展や現在の中国文化について強く知りたがっています。今回の新しい試験大綱では、現代中国文化に関連する内容も十分に反映されており、中国文化の豊かな内面を表現することが可能になっています。
今後、中国語の国際的地位がさらに高まるにつれ、HSK試験は国際的な中国語人材の育成において重要な役割を果たし続け、より多くの機会と資源を提供していくことでしょう。
出典:CCTV財経