中国初の「渉外刑事研究センター」が上海に誕生

japanese.shanghai.gov.cn| 2026-02-14

華東政法大学刑事法学院の孫文准教授は、かつて外国企業から「事業単位(中国独自の事業組織・機関)」の性質について相談を受けた際に、重要なことに気づきました。中国と外国の制度の違いを分かりやすく解説・説明できなければ、外国側の投資・交流・協力への意欲を削いでしまう恐れがあるということです。そのため、中国の法制度や法治環境を対外的に発信していくことは、ビジネス環境を整え、双方向の交流を促すために不可欠であり、新設された研究センターが重点的に取り組んでいる活動でもあります。

このほど上海で、中国初の渉外刑事研究センターとして、「華東政法大学 渉外刑事権利保障・リスク管理研究センター」が設立されました。同センターは、国際的なマネーロンダリングや国境を越えた資金流動の管理、海外事業における税務刑事リスク、デジタル通貨をめぐる犯罪対策、国境を越えた金融活動の刑事ガバナンス、国際的な追徴・資産改修メカニズム、密輸対策、海外進出企業のコンプライアンスや刑事紛争の解決など、多岐にわたる課題に取り組む、渉外刑事権利保障とリスク管理に関するシンクタンクを目指しています。

本研究センターは学術界と実務界を跨いだ組織で、現在は長江デルタ地域を中心に26名の研究員が所属しています。そのうち16名は大学や研究機関の研究職で、その多くが英米独日など海外での研究経験があります。また、国際的な刑事事件の実務に精通した10名の弁護士らが、法律実務専門家として参加しています。

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華東政法大学松江キャンパス(写真・上観新聞)

同時に、国内外から多くの著名な専門家が顧問として就任しました。主な顔ぶれは以下の通りです。カテリン・リゲティ(国際刑法学会会長、ルクセンブルク大学法学部教授)、カルロス・E・Aジャピアス(国際刑法学会副会長、ブラジル・リオデジャネイロ大学法学部教授)、ゲオルク・ミヒャエル・ゲスク(ドイツ・オスナブリュック大学法学部教授)、松宮孝明(日本経済刑法研究会会長、立命館大学法務研究科教授)、王秀梅(国際刑法学会副会長兼中国支部会長、北京師範大学法学院教授)、王新(北京大学法学院教授)、虞安林(ロシア華僑華人連合総会会長)

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華東政法大学長寧キャンパス(写真・上観新聞)

さらに、カナダ、日本、クロアチア、イタリア、アラブ首長国連邦、オランダ、アメリカなど、世界各国の大学や法律事務所とも、すでに共同研究の協定を締結、あるいは締結に向けた準備が進められています。

出典:上観新聞、解放日報