産業高度化スピードアップ:上海のハイエンド製造業が持続的に最適化

japanese.shanghai.gov.cn| 2025-11-20

先日、中国造船大手である中国船舶工業集団(CSSC)傘下の上海外高橋造船は、イタリア向けに初の9000台積み自動車運搬船「GRANDE TIANJIN」を引き渡しました。これにより、同社は2003年以降に完成・引き渡した船舶および海洋プラットフォームの数が600隻(基)に達しました。年間平均27隻という大型船の建造速度は、世界から注目を集めています。

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イタリアに引き渡された上海外高橋造船の9000台積み自動車運搬船「GRANDE TIANJIN」。(写真提供・上観新聞)

上海の三大造船企業である外高橋造船、江南造船、滬東中華は現在、60隻以上の船舶を建造中であり、受注残は270隻を超えています。そのうち高付加価値船の割合は95%を超えています。

上海市経済情報化委員会経済運行処のデータによると、今年第1~3四半期における上海市の三大先導産業および戦略的新興産業の製造業生産額は、市内全体の工業生産額の56.4%を占めています。なかでもハイエンド装備や人工知能(AI)関連は二桁成長を維持しています。9月単月においては、一定規模以上の上海市工業企業の付加価値増加が都市GDPを1.1ポイント直接押し上げました。

世界で唯一、空母、液化天然ガス(LNG)運搬船、大型クルーズ船の「三大王冠」を所有する造船都市として、上海はハイエンド産業に狙いを定めています。例えば、LNG運搬船はマイナス163度の液化天然ガスを運搬する「海上のスーパー冷凍車」とも称され、低温貯蔵や密封など多くのハードコア技術を克服する必要があるため、製造難易度は極めて高いとされています。滬東中華が建造する第5世代「長恒」シリーズの17万4000立方メートルのLNG運搬船は、蒸発率がわずか0.085%と非常に低いため、世界の超大型LNG分野における革新的リーダーとしての地位を確立しています。滬東中華はすでに世界の超大規模受注を獲得しており、カタールエネルギー社は同社に対し超大型LNG船24隻の発注を行いました。

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滬東中華が建造した超大型LNG船。(写真・上観新聞)

2024年、上海市の工業直接コストは118億元削減されました。これを基盤として、今年第1~3四半期には、エネルギー利用効率や土地活用、先進製造業に対する付加価値税加算控除などの面で、さらに約88億元の工業直接コスト削減を実現しています。推計によると、現在上海市の一定規模以上工業企業における売上高100元あたりのコストは81.3元であり、全国平均を4.2元下回っています。これにより、今年1~9月期の上海市工業利益は18.1%増加し、全国平均を14.9ポイント上回りました。

上海市経済情報化委員会産業投資処の最新データによると、今年1~9月期の上海市工業投資額は前年同期比20.3%増加し、そのうち80%以上のプロジェクト投資額が1億元以上となっています。分野別では、次世代情報技術、新エネルギー自動車、ハイエンド設備製造への投資増加率がそれぞれ41.8%、10.2%、8%を記録し、これらの分野が産業投資全体の約半分を占めています。産業構造の持続的な最適化と産業配置の継続的な高付加価値化、新分野の開拓により、上海製造業の「新たな基盤」がますます明確になっています。

出典:上観新聞