花王中国の竹安将董事長、輸入博で語る現地化戦略

jp.news.cn| 2025-11-07

中国上海市で開催されている第8回中国国際輸入博覧会の会場で5日、花王(中国)投資の竹安将董事長総経理が新華社の取材に応じ「輸入博は単なる製品展示の場ではなく、双方向のコミュニケーションを図る重要な場でもあり、非常に重視している」と語った。2018年の第1回から出展を続けてきた花王は今年、「同美共生、質造未来」(共に美しく生き、品質で未来を築く)をテーマに掲げている。

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中国国際輸入博覧会の花王ブース(写真・VCG)

竹安氏は輸入博について、花王が中国で展開する家庭用品、化粧品、化学製品の3事業をまとめて紹介できる貴重な機会であるとし、同社と消費者をつなぐ架け橋としての役割に期待を寄せた。また、生活者から生の声を直接聞ける場、企業理念を発信し、より多くの協業を進められる場でもあるとの認識を示した。

花王ブースは明確な現地化の特色を打ち出し、展示品の一部に中国で研究開発・生産した製品をそろえた。竹安氏は自社ブランド「フリープラス」を例に挙げ、事業本部を日本から中国に移し、全ての意思決定を中国チームが担っていると説明。現地化戦略によって顧客ニーズへの素早い対応とコスト効率の向上という二つの大きなメリットが得られると紹介し、中国での開発と意思決定により、中国市場での商品のリリース速度が顕著に高まり、物流コストの大幅削減と製品の競争力向上を実現したと明らかにした。

初回の輸入博では主に日本からの輸入製品を展示していたが、今では中国の消費者の声を反映して開発した製品が主役を飾る。花王は8年間で「展示品」を「商品」にするという大きな転換を成し遂げた。竹安氏は、同社が高い技術力と品質を基盤に、現地化による製品イノベーションとサービスを推進し、中国市場や輸入博と共に成長し続けていくと今後の方針を語った。

出典:新華網日本語