「内山完造と中日友好」テーマ展が上海魯迅記念館で開催

japanese.shanghai.gov.cn| 2025-10-22

10月19日、上海魯迅記念館にて、上海市人民対外友好協会、虹口区人民政府、日本岡山市日中友好協会の共催による「書肆を津梁となし、文化の交わりを期す――内山完造と中日友好」テーマ展が開幕しました。会期は10月31日までです。

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「内山完造と中日友好」テーマ展が開幕。(写真・WeChat公式アカウント「上海虹口」)

開幕式には虹口区党委副書記の姜愛鋒氏が出席し挨拶しました。姜氏は「虹口区が『上海文化の発祥地、進んだ文化の発信地、文化人の集う地』として中日文化交流が深まるのを見届けてきました。虹口区にある『1927魯迅と内山記念書局』は、内山完造と魯迅をはじめとする中国の進歩的文人たちが交流し、社会活動を展開した重要な場所であり、中日の人々の心をつなぐ文化の橋でもあります。今回、虹口区人民政府と上海市人民対外友好協会、岡山市日中友好協会が魯迅文化週間の期間中にこの展示会を共同開催したのは、新時代にふさわしい建設的かつ安定した中日関係の構築に地方として貢献することを目的としています」と述べました。

「中国人民の古き友人」と称される内山完造は、今年生誕140周年を迎えます。この展覧会は魯迅をはじめとする先人との友情を偲び、中日両国の文化交流と相互理解を深め、そして両国民の友好感情をより深めることを目的としています。

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「内山完造と中日友好」テーマ展(写真・WeChat公式アカウント「上海虹口」)

展示は「内山完造と中日友好」をテーマとし、内山完造の墓碑に刻まれた「書肆を津梁となし、文化の交わりを期す。生を中華の友として、没して華中の土となる」という碑文を軸に、「内山完造と上海内山書店」「内山完造と中日文化交流」「内山完造と魯迅」「中日友好に奔走し身を尽くす」の四部で構成されています。展示では、内山完造の生涯、内山書店の創設、中日文化交流への貢献、魯迅たちとの深い友情などが詳しく紹介されています。

内山完造は日本・岡山県井原市の出身で、1917年に虹口で内山書店を開設し、魯迅ら中国の進歩的文人たちと深い友情を結びました。内山書店は中日文化交流の象徴ともなりました。1947年に帰国後、内山完造は中日友好運動に尽力し、日中友好協会の初代理事長を務めました。内山夫妻は死後、上海の万国公墓(現宋慶齢陵園)に埋葬されました。1985年、内山完造生誕100周年を記念し、上海市人民対外友好協会の支援のもと、宋慶齢陵園に内山完造記念碑が建立されました。

虹口は、旧内山書店(現「1927・魯迅と内山記念書局」として再整備)があった場所であり、魯迅と内山完造が交流や社会活動を展開した重要な地域でもあります。豊かな文化交流の資源と深い歴史的背景も有しています。2018年より虹口区は魯迅文化基金会と共同で「魯迅文化週間」を開始し、毎年魯迅の命日である10月19日に、講演会、展覧会、フォーラムなどの催しを通じて、魯迅の精神の継承と紅色文化(革命文化)の発揚を続けています。

出典:WeChat公式アカウント「上海虹口」