トランジットビザなしでの滞在時間が240時間に 中国関連目的地検索数が急増

japanese.shanghai.gov.cn| 2024-12-19

中国国家移民管理局は、12月17日より、トランジットビザ免除政策を全面的に緩和・最適化することを発表しました。中国を経由して第三国(地域)に渡航する外国人がノービザで滞在できる時間を従来の72時間または144時間から一律に240時間(10日間)に延長します。また、ノービザで出入国できる口岸(出入国検査場)を21カ所追加し、滞在・活動可能なエリアもさらに拡大します。ロシア、ブラジル、イギリス、アメリカ、カナダなどの54のビザ免除措置の対象国の旅行者が中国を経由して第三国(地域)に渡航する場合、中国の24省(自治区、直轄市)の60の対象口岸のいずれからでもノービザで中国に入国し、許可されたエリア内では240時間まで滞在・活動することができ、省を越えて旅行することもできます。

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(写真・VCG)

新たに追加された21の口岸は、山西省太原武宿国際空港口岸、江蘇省蘇南碩放口岸と揚州泰州国際空港口岸、浙江省温州龍湾口岸と義烏国際空港口岸、安徽省合肥新橋口岸と黄山屯渓国際空港口岸、福州省長楽口岸と泉州晋江口岸、武夷山国際空港口岸、江西省南昌昌北国際空港口岸、山東省済南遥墻口岸と、煙台蓬莱口岸、威海大水泊国際空港口岸、湖南省張家界荷花国際空港口岸、広西チワン族自治区南寧呉圩口岸と北海福成国際空港口岸、海南海口美蘭口岸と三亜鳳凰国際空港口岸、四川省成都天府国際空港口岸、貴州省貴陽龍洞堡国際空港口岸です。これで、対外開放された口岸は従来の39カ所から60カ所に増えました。

トランジットビザ免除政策の240時間への全面的な緩和・改善により、外国人の滞在・活動エリアがさらに広がりました。政策が適用される省(自治区、直轄市)は従来の北京市、天津市、河北省、遼寧省、黒竜江省、上海市、江蘇省、浙江省、福建省、山東省、河南省、湖北省、湖南省、広東省、広西チワン族自治区、重慶市、四川省、雲南省、陝西省などの19省(自治区、直轄市)に、山西省、安徽省、江西省、海南省、貴州省の5省が追加され、合計で24省(自治区、直轄市)となりました。新たに追加された5つの省のうち、トランジットビザ免除政策を利用して中国を訪れた外国人は、安徽省、海南省、貴州省の全域、山西省の太原市と大同市、江西省の南昌市と景徳鎮市での滞在が許可されます。福建省、湖北省、陝西省の滞在・活動エリアは全省に拡大され、広西チワン族自治区の滞在・活動エリアは南寧、柳州、桂林、梧州、北海、防城港、欽州、貴港、楡林、賀州、河池、来賓の12市に拡大されます。トランジットビザ免除政策を利用して中国を訪れた外国人は、これら24の省(自治区、直轄市)であれば、区域をまたいだ旅行が許可されます。

国家移民管理局副局長の毛旭氏は同日行われた記者会見で、国家移民管理局はハイレベルの開放性と質の高い発展を促進するサービスに焦点を当て、トランジットビザ免除政策を引き続き最適化し、制度型開放を着実に拡大し、ビザ免除政策の恩恵を引き出し、中国と外国人的往来と交流をさらに促進すると述べました。トランジットビザ免除政策の実施以来、国家移民管理局は政策実施の効果を重視し、継続的な改善、動的な最適化に取り組んできました。ますます多くの外国人がこの政策を適用して観光、投資・ビジネス商談、または親族や友人訪問のために中国を訪れ、中国式現代化の発展成果を賞賛しています。「China Travel(中国旅行)」をテーマにした内容はインターネット上での閲覧数が10億を超えました。今までのトランジットビザ免除政策では最大144時間の滞在が認められましたが、80%以上の人が期間終了直前に出国し、より多くの時間を過ごし、より多くの場所に旅行したいと考えている外国人が多くいます。国家移民管理局は、地域の文化観光資源、交通インフラ、外国人のインバウンド観光ニーズ、管理サービス保証メカニズムなどを総合的に考慮し、トランジット外国人が中国の美しい景色をより深く鑑賞し、中国文化を体験し、開放的で包括的、繁栄し、安全で秩序ある新時代の中国を感じられるように、トランジットビザ免除政策をさらに緩和・最適化しました。

トランジットビザ免除政策の緩和・最適化が発表されてから30分後、携程旅行網(シートリップ)の欧州サイト、アメリカサイト、アジア太平洋サイトでの中国関連目的地の検索数はそれぞれ前月比85%、163%、116%増加しました。特に、フランス、カナダ、ロシアは検索人気度の上昇トップ 3 にランクインしました。

現在、240時間トランジットビザ免除政策の54の対象国は以下の通りです。

ヨーロッパ(40カ国):オーストリア、ベルギー、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、イタリア、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイス、ロシア、イギリス、アイルランド、キプロス、ブルガリア、ルーマニア、ウクライナ、セルビア、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロ、北マケドニア、アルバニア、モナコ、ベラルーシ、ノルウェー。アメリカ大陸(6カ国):アメリカ、カナダ、ブラジル、メキシコ、アルゼンチン、チリ。オセアニア(2カ国):オーストラリア、ニュージーランド。アジア (6カ国): 韓国、日本、シンガポール、ブルネイ、アラブ首長国連邦、カタール。

現時点で、中国の国際航空便の回復率は2019年同時期の約80%に達しており、このうちヨーロッパ路線の座席数の回復率は96%に達しています。ビザ免除の「友人の輪」の継続的な拡大とインバウンド観光インフラの整備の恩恵を受け、インバウンド観光は急速に成長しています。携程旅行網プラットフォームのデータによると、現時点で中国のインバウンド観光客の成長率は2023年と比べて1倍以上増加し、ビザ免除対象国の54カ国からのインバウンド観光客の成長率は平均を上回り、2023年より189%増加しました。今年に入ってから、イタリア、スペイン、ロシア、アイスランド、シンガポールは、ビザ免除対象国の54カ国の中でインバウンド観光客増加率のトップ5にランクインしています。

携程旅行網グループ副総裁の秦静氏は、現時点で、54のビザ免除対象国からの旅客注文は中国インバウンド旅行注文の40%を占めており、トランジットビザ免除政策の継続的な緩和やビザ免除対象国の継続的な増加、入国インフラの整備、ビザ免除滞在期間の延長により、外国人観光客は「1省/都市観光」から「2省/都市観光」へと進み、一度の入国で多様な体験ができ、より豊かな中国文化を感じることができるようになるだろうと述べました。

出典:上観新聞(Shanghai Observer)