年末に現実へ 上海の2つの空港を地下鉄が接続、虹橋と浦東国際空港を40分で結ぶ
列車というと、地上や高架橋の上を疾走する姿をイメージしがちですが、上海では、地下を横断する上海空港間連絡線という珍しい鉄道路線が誕生しました。
全長68.6キロのこの特別鉄道は、閔行区・徐匯区・浦東新区という3つの行政区画を横断し、上海虹橋国際空港と浦東国際空港を高速で結びました。乗客は、もはや切符を購入する必要がなく、交通カードをかざすだけで駅に入ることができ、都市の交通・移動に新たな便利さをもたらします。
虹橋駅から浦東空港駅までの工事は2024年末に完了する予定です。現在、この2つの駅間の移動の所要時間は、地下鉄2号線で90分ですが、空港連絡線の完成時には約40分に短縮される見込みです。
空港連絡線は、路線の設計だけでなく、列車の車両も革新的なものとなります。車両は中国初の市内C型列車で、最高運行速度は時速160キロに達し、スマートで先進的、安全で快適、バス的な運行といった特徴を備えています。また、高速鉄道の技術と鉄道交通の応用モデルを融合し、国内で広範に応用できるという見込みがあります。
現在、中国最先端の都市鉄道車両として、空港連絡線の列車は「復興号」スマート都市間鉄道車両の技術のプラットフォームに基づいて開発され、上海市内の鉄道の特徴との結合、一連の研究と模索が行われ、大きな技術的ブレークスルーが実現されました。スマートな旅行サービス・モニタリング・運行・メンテナンス・走行などの一連の最先端技術が採用され、都市鉄道車両のスマート化レベルの向上を効果的に推し進めています。
空港連絡線の駅も多くの「記録」を更新しています。先行開通区間では、虹橋駅・七宝駅・華涇駅・三林南駅・張江駅・リゾート区駅・浦東空港駅の主要構造物は基本的に完成しており、現在、開通の目標に向けて順調に進んでいます。そのうち、閔行区に位置する華涇駅は、沿線で最も深い駅で、三林南駅は掘削量が最大の駅の1つです。
三林南駅のイメージ図。
空港連絡線の開通により、虹橋国際空港・浦東国際空港・鉄道虹橋駅・上海東駅などの主な交通ハブが迅速に接続され、上海の有名な観光スポットであるディズニーランドと国家級ハイテクパークである張江などが結ばれます。さらに、2号線・10号線・15号線・17号線など多くの地下鉄路線との相互乗り入れが実現されます。
ネットユーザーからは、「外出がさらに便利になる」「開通したら、いち早くこの新しい交通機関を利用したい」などと、まもなく建設完了となるこの空港連絡線に対する大きな期待が寄せられています。
情報源:上海交通、上海発布、Shanghai Observer、Shanghai Morning Post