上海が22項目で世界トップ!ビジネス環境整備の「上海モデル」を徹底解剖

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2023年5月、世界銀行はビジネス環境の新たな評価システム「ビジネス環境成熟度報告書」の方法論マニュアルを発表し、企業調査と専門家調査の2種類の方法でデータを収集することを明確にし、初めてビジネス環境評価システムに企業の実感度を組み入れました。

2024年初め、世界銀行は中国の6つのエリアから2189社を抽出し企業調査を開始しました。2025年4月19日、世界銀行は中国企業調査の結果に関する公開データを発表しました。上海の企業調査データによると、評価項目の圧倒的多数が中国全国及び東部地域の平均レベルを上回り、22項目が世界最高レベルに達しています。

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上海外灘建築群(写真提供・VCG)

上海市経済情報センター・ビジネス環境促進センター責任者の袁偉氏によると、上海は2018年から世界銀行の基準に合わせて改革し、積極的な成果を遂げています。たとえば、市場参入分野で中国初の企業情報が自動変更できる省庁連携システムを創設し、税務分野で全国初の専門税務法廷を設立し、公共サービス分野で電力用地取得・建設支援サービスを導入したことなどが挙げられます。

22項目の評価ポイントで世界最高水準に到達した事実は、上海が国際基準との整合、制度の最適化、行政サービスの品質向上、及び企業手続きの効率化などで著しい成果を上げたことを証明しています。

例えば、電力供給の安定性に関して、上海市の企業が報告した停電発生件数と停電時間はいずれも0で、これは『上海市電力供給・利用条例』に基づく制度的効果と密接に関連しています。同条例第13条では、電力会社は市内全域に緊急修理要員を適切に配置し、停電発生時に速やかに対処することが義務づけられています。修理の申し込みを受けた時点から、緊急修理のための現場到着までの時間は、外環線内が60分以内、外環線外が90分以内と定められています。天候や交通事情などの特別な状況により規定時間内に現場に到着できない場合、修理依頼者に対して説明しなければなりません。

また、市場競争環境指標では、世界銀行が企業のインターネットサービスプロバイダ変更(中国電信や中国移動など)に関する満足度を調査した結果、上海企業の評価スコアは96.2ポイントを記録しました。これは上海が制度に基づく公平競争審査メカニズムを効果的に機能させていることを示しています。

このほか、商業紛争解決指標の分野では、上海市の商事調停の代替可能性スコアが満点の100点を獲得しており、上海の商事調停メカニズムが既に完備されていることを示しています。

さらに、上海は納税処理時間、融資申請期間、インターネット回線の安定性、仲裁の代替可能性、政府調達及び入札手続きの利便性などの評価項目でも世界最高水準に達しています。

今後、上海は世界銀行のビジネス環境評価に基づく企業調査の成果を全面的に活用し、課題や弱点を洗い出し、制度の改革と業務プロセスの最適化を通じて、企業の実感できるメリットや満足度をさらに向上させ、世界的なビジネス環境の優良事例としての地位を確固たるものにするとともに、全国的なビジネス環境の最適化の牽引役としての役割をさらに発揮することが期待されます。

出典:新華社

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