上海の二次元交響楽団「和音社」、音楽で二次元の無限な可能性を演奏

japanese.shanghai.gov.cn| 2025-06-26

音楽と二次元を愛する上海の若者たちは、「和音社」交響楽団を結成しました。この楽団は、「中国最高の二次元音楽団体」と評価されています。演奏会に行けば、ステージ上でアニメやゲームのキャラクターをコスプレしている演奏者が見えるかもしれません。

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和音社の演奏会場の様子(写真提供・上観新聞)

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和音社の演奏会場の様子(写真提供・上観新聞)

和音社は2018年末に創立され、当時、Bilibiliで活躍する和音社の創設者であった周佳康さんは、自分でアレンジした二次元音楽作品を投稿していました。同じ趣味をしている人がどんどん増えたことにより、彼は二次元管弦楽団を作るというアイデアが出ました。こうして数十人のメンバーからなる趣味のサークルが徐々に形作られました。

2023年、この趣味サークルはプロフェッショナルへの転換を図り始めました。この楽団は、上海音楽学院、バークリー音楽大学など国内外の有名音楽学校を卒業した演奏家たちを受け入れ、彼らの中には有名なプロオーケストラに在籍した経験者も少なくなく、全員が二次元文化に強い関心を持っています。

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客席のペンライトは、まるでライブの現場。(写真提供・上観新聞)

2023年7月2日、上海交響楽団音楽庁で、和音社交響楽団の初演奏会「『くるぞ!二次元の交響魔法』クラシックアニメの演奏会』が開催され、満席となった会場に多くの視聴者が和音社の熱心なファンになりました。

過去一年余りの間に、視聴者の丁嘉堯さんは既に和音社の7回の演奏会を聴きました。この楽団の真面目でひたむきな態度と豊かな体験感は丁さんが和音社にハマった理由です。数多くの二次元楽団の演奏会を聴いた丁さんは、和音社がその中で最もプロで、再現度が最も高い楽団だと思っています。「上海では二次元の熱気を増やしております。多くのオフライン消費シーンが若者消費者を取り込むための二次元市場進出の取り組みを始めました。注目を集めた和音社は、若者が高嶺の花の交響楽を理解するための窓口を開きました」と丁さんが語りました。

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演奏開始前の和音社交響楽団(写真提供・上観新聞)

実力と知名度がますます高まり、和音社のIPコラボレーションも増えました。6月には和音社は大和田雅洋と再びコラボし、上海交響楽団音楽庁で「跨次元的旋律」(次元を超えるメロディ)演奏会を開催する予定です。7月には、和音社交響楽団が上海サマー音楽祭(MISA)に登場し、日本の歌手LIAと共に日本のゲーム制作会社Key社のゲーム音楽を披露します。著名な作曲家・折戸伸治もゲストとして来場します。これはMISAが初めてゲーム音楽をプログラムに取り入れたものです。

「二次元」は主に「ACG」を媒体としており、「ACG」とはAnimation(アニメーション)、Comic(コミック)、Game(ゲーム)の三つの英単語の頭文字を取った略語です。ACG音楽とは、アニメや漫画、ゲームの中で使用されたり、二次創作されたりした曲を指してします。近年、様々なACG演奏会が公演市場のチケット売上ランキングを占めています。例えば、宮崎駿や新海誠のアニメ演奏会のほか、『王者栄耀』、『光と夜の恋』、『原神』、『黒神話:悟空』の演奏会なども挙げられます。ACG音楽の急速な発展は、多くの音楽専門の学生に新たなキャリア展開を提供しています。

周佳康氏は「我々は二次元文化を熟知し、二次元音楽に深く取り組んでいます。だからこそ、曲の構成、生演奏、ステージ効果、ストーリーデザインにおいて、視聴者に優れた体験を提供できると確信しています。和音社が今日まで歩んできた道のりにはいくつかの変革があり、プロとしての素養を絶えず高めてきました。今後、差別化された競争の中で、自らの道を切り開いていきたい」と語りました。

出典:上観新聞