上海コンサート後、YOASOBIが彼らの目に映る中国の観客、AI、創作テクニックを語る

japanese.shanghai.gov.cn| 2025-02-20

2月15日と16日、チケットを発売した瞬間にすぐ完売した日本の音楽ユニットであるYOASOBIの中国本土初コンサートが上海メルセデス・ベンツアリーナで開催されました。17日の特別インタビューで、2人のメンバーは「2夜連続の上海コンサートは本当に素晴らしいでした。みんな来てくれてありがとうございました。中国の観客たちの音楽に対する愛に、私たちはすごく感動しました」と述べました。写真撮影で、彼らはチームが手配したアート感溢れるホテルの一角を避け、ピクチャーウィンドウの前に行きました。窓の外にびっしりと建ち並んでいる浦東のビルを見ながら、「これこそ上海だ!」と感慨深げに言いました。

YOASOBIに深い印象を残した高いところから見た上海浦東(撮影・頼鑫琳/解放日報・上観新聞)

YOASOBIは、音楽プロデューサーのAyaseとシンガーソングライターのikuraの二人で構成されています。現在のJ-POPを代表するチームの一つとして、YOASOBIは2019年10月に結成され、同年11月にデビューシングル「夜に駆ける」のMVをリリースし、翌年に紅白歌合戦に初登場し、紅白歌合戦が開催されて70年余りの歴史の中で、実体のCD・レコードをリリースせずに舞台に登場した唯一のアーティストとなりました。デビューしてから6年間、YOASOBIは紅白歌合戦に3回登場しました。

「私たちの音楽には、中国の伝統楽器のシンバルや太鼓の音色など、いくつかの中国要素も取り入れられています」と、彼らは話しました。YOASOBIは昨年5月、天津泡泡島音楽祭と杭州閃千手音楽祭に登場しました。「その時は中国本土で音楽祭に参加するのは初めてだったので、観客たちがどう反応するか全く分からなかったのです。ステージに登場した時、彼らの熱い歓声と大合唱に感動しました。今でもその時の歓声を覚えています」。

今年から、YOASOBIは新たなワールドツアーを開始し、上海の後、シンガポール、続いてジャカルタに赴きます。

Ayaseさんは、1週間に1つの都市で歌い、時には毎週も別の国に移動することにどのように対応するかについて、「ツアー中は健康的な生活リズムを保ち、十分な睡眠をとります。普段は音楽制作の仕事のために夜更かしをしていますが、ツアー中はできるだけ睡眠時間を確保して早寝早起きして、しっかりお風呂に入ってリラックスしています」と述べました。ikuraさんは、「新しい都市に到着してツアーを始める度に、できるだけ自分のコンディションを落とさないようにして、日常的なトレーニングを続けて好循環を維持しています」と述べました。

YOASOBIは日本文学直木賞の受賞作家と複数回コラボレーションし、さまざまなテーマの小説音楽を発表しています。「青春と闘争は私たちの音楽の重要なテーマかもしれません。『小説を音楽化する』曲はすべて原作の小説に基づいて創作されています。小説がサスペンスであればサスペンススタイルに、ラブストーリーであればラブソングスタイルにしています。しかし、個人的には創作時に青春や奮闘のテーマを表現する傾向があるのは確かです。聴衆に気に入ってもらうためというより、自分自身がその感情を表現していると言った方がいいです」と、Ayaseさんは述べました。

Vocaloidは、日本の楽器メーカー・ヤマハが開発した電子音楽制作用音声合成ソフトです。ソフトにトーンと歌詞を入力すると、歌声を合成することができます。Vocaloidから今最も人気のあるAIまで、Ayaseさんはこう言いました。「音楽だけでなく、すべての芸術創作がAIの影響を受けるようになるでしょう。個人的には技術の進歩とイノベーションをとても楽しみにしています。昔、アナログ楽器で録音したことがありましたが、当時はコンピューターで音楽を作るのは『電子音は偽物だ』とか、けっこう批判されていました。しかし今では、AI技術が基本となっています。AIに関しては様々な意見があるでしょうが、私は、将来はどうなるかは、将来になってこそ初めてわかることだと思います。これらの新しい技術を楽しく受け入れられると同時に、慎重に対応していきたいと思います。これには明確なルールや限界が必要です」。

出典:解放日報・上観新聞