胡問遂と梅舒適の書道篆刻展:中日書道交流の架け橋を構築

japanese.shanghai.gov.cn| 2025-05-15

5月13日、上海胡問遂芸術館では「芸壇問梅:胡問遂と梅舒適の書道篆刻展」が開幕しました。同展覧会は「刀筆同輝」、「芸海同楫」、「中日雅韻」の3つの部分で構成されています。胡問遂の書道における顔真卿の剛健な骨格と柳公権の峻厳な精神は、梅舒適の篆刻作品における秦漢時代の印章が持つ素朴な余韻とともに、漢字芸術の千年にわたる伝統を語っています。また、本展覧会では、胡問遂と梅舒適がそれぞれ中国と日本で育成した弟子たちの作品を一部展示し、中日芸術界の長い交流関係を示しました。

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「芸壇問梅:胡問遂と梅舒適の書道篆刻展」(写真・上観新聞)

1974年、日本の著名な書道篆刻家・梅舒適が上海を訪問し、中国の海派書道家の胡問遂と出会いを果たしました。その頃、胡問遂の筆先から滲み出る雄渾な碑学派の風格と、梅舒適の篆刻刀に凝縮された金石の趣が互いに共感し合っていました。1979年、胡問遂は中日国交正常化後初めて結成された上海市書道家代表団の一員として、日本の大阪・横浜など7都市を訪問しました。胡問遂は「海内に知己存すれば、天涯も比隣のごとし」という詩句を梅舒適に贈り、梅舒適は「万里長風客船を送る」で応えました。それ以来、中日の書道篆刻家である両氏は、書道・篆刻分野における中日文化交流の幕を開けました。

注目すべきは、今回の展覧会では1970年代の貴重な映像資料を特別公開しました。中には1979年に胡問遂が大阪書道展で残した原作、呉昌碩の金石の気韻を受け継いだ梅舒適の篆刻傑作、および両氏が魯迅文学や唐詩・宋詞を研究した記録資料などが含まれています。これらの展示品と弟子たちの作品は文化交流の長き絵巻を描き出しています。中には胡問遂の「七律・到韶山」詩碑の壮大な風格があれば、梅舒適が中国篆刻と日本の伝統的美学「わび・さび」を融合させた探求もあります。

関係者によると、2025年から2026年までは中日韓文化交流年であり、今回の「芸壇問梅」展覧会は文化交流年の関連イベントの一環として開催され、芸術展の形で中日両国民の相互理解・平和・友情関係の継続的な深化を図っています。

出典:上観新聞、文匯報