10月1日から中国鉄道旅客輸送で全面的に電子領収書を使用
中国国家鉄路集団有限公司によると、全国の鉄道旅客輸送において電子領収書が全面的に導入され、10月1日以降に乗車する旅客には紙の領収書は提供されなくなります。ただ、「行程情報提示票」の印刷サービスは継続され、同時に駅窓口などでの電子領収書申請窓口や代理購入者による発行サービスが追加されます。これにより高齢者やインターネットを利用できない人なども簡単に電子領収書を取得でき、旅客の切符購入や出張精算がより便利でスムーズになります。

上海虹橋駅(写真・IC)
2020年6月から、鉄道部門は全面的に電子乗車券を導入し、紙の切符は廃止されました。乗客が乗車券を購入すると、鉄道部門は「鉄路12306」アプリやSMSを通じて電子的な行程情報を送信し、希望者には乗車日・列車番号・発着駅・車両・座席番号などが記載された「行程情報提示票」を印刷して提供してきました。また、経費精算が必要な旅客には紙の領収書を発行していました。2024年11月1日から、全面的にデジタル化された電子領収書の推進が始まり、2024年11月1日から2025年9月30日までを移行期間として、この間は紙の領収書と電子領収書を併用してきました。電子領収書の導入以来、システムは安定的に稼働し、乗客の利便性向上・コスト削減・管理レベルの改善などで成果を上げ、多くの利用者から支持されています。
国家税務総局・財政部・国鉄集団が共同で発表した「2024年第8号公告」に基づき、2025年10月1日より全国の鉄道旅客輸送では電子領収書が全面的に使用されます。10月1日以降に乗車する旅客には紙の領収書は提供されません。旅客本人は行程終了日または払戻・変更手続き日から180日以内に、「鉄路12306」アプリ、駅の窓口、自動券売機を通じて電子領収書を申請・発行することができます。
高齢者やインターネットを利用できない人など操作が難しい利用者のために、鉄道部門はオフラインでの申請窓口や代理購入者による発行サービスを追加しました。乗客は乗車券購入時に使用した有効な身分証を持って、駅の窓口や自動券売機で電子領収書を申請し「QRコード付き発行票」を受け取ることができます。その後、本人または代理人が「鉄路12306」アプリでこのQRコードを読み取り、必要な情報を補完・確認すれば電子領収書を発行できます。
さらに、乗車券の代理購入者は乗客の代わりに、購入済み乗車券や払戻・変更手数料の電子領収書を申請できます。代理購入者が「鉄路12306」アプリで購入・払戻・変更を行った場合は、乗客の身分証または注文番号と代理購入者の身分証を提示すれば、駅の窓口で電子領収書を申請できます。駅の窓口で切符を購入した場合は、乗客あるいは購入者の身分証を提示すればその場で電子領収書を発行できます。もし乗客の身分証を提示できない場合でも購入者の身分証で申請可能です。代理購入者が駅の窓口で払戻・変更をした場合も、乗客の身分証を提示すればその場で電子領収書を発行できます。駅の窓口では「QRコード付き発行票」が提供され、代理購入者は「鉄路12306」アプリでQRコードを読み取り、必要情報を補完・確認することで電子領収書を発行できます。
旅客が電子領収書を発行した後は、「鉄路12306」や「個人所得税」アプリで照会・ダウンロードできるほか、メールで受け取ることもできます。もし領収書情報に誤りや企業情報の変更などがあった場合などは、元の発行期限内で3回まで再発行できます。旅行・学生・研修の団体乗車券などは乗客本人による発行には対応せず、購入者が所定の手続きをすることでまとめて発行されます。鉄道乗車券システムから発行されない非実名乗車券、緊急の紙の乗車券、国際旅客輸送乗車券などについては、引き続き現行の鉄道領収書発行方式が用いられます。
出典:中国国家鉄路集団有限公司