復旦大学の留学生が輸入博を熱く語る 「商品の展示にとどまらず、協力のトレンドと産業の未来を示す」

japanese.shanghai.gov.cn| 2025-11-14

第8回中国国際輸入博覧会(輸入博)は、世界各国の主要な商工会議所やメディアの注目を集めています。また、復旦大学国際文化交流学院の留学生たちにとっても、中国上海で世界と共有する発展機会を目の当たりにするのはこれが8度目となります。

日本から来た関本美愛さんは、「上海で生活し、復旦大学で数年間留学したことで、中国の輸入博はもはや『商品棚』だけでなく、世界的なイノベーションと協力のプラットフォームだと実感しました。復旦大学国際文化交流学院の授業でも、輸入博は私たちがよく話し合うテーマです」と自身の見解を語りました。

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復旦大学国際文化交流学院の留学生たちがイベント参加のために利用する輸入博専用路線バス(写真提供・上観新聞)

「今年は特に日本企業の動向に注目しています。旭化成などの日本企業は、輸入博を中国との共創の入り口と捉え始め、中国市場を中心に現地で研究開発を進め、中国パートナーと共にソリューションを創出することを強調しています。つまり、『中国で製品を販売する』から『中国でイノベーションを起こす』へと転換する動きは、日本企業の発展にとっても非常に重要です」。

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今回の輸入博のスピルオーバー効果の一つ、上海で開催された中日先進技術ビジネスフォーラム(写真提供・上観新聞)

「上海で生活する中で、中国のテクノロジーと消費トレンドの速さを強く実感しています。例えば、電気自動車やモバイル決済の普及率は非常に高く、多くのイノベーションが世界をリードしています。もし日本企業が従来のペースで動いていたら、貴重なチャンスを逃してしまうでしょう。輸入博はまさに、こうしたトレンドを素早く把握し、市場に溶け込むための窓口と言えるでしょう。また、中国企業が今、国際パートナーとの製品・技術の共同開発をより重視していることも感じます。これは、従来の競争という印象とは異なるものです。ですから、日本企業はパートナーとして登場し、現地のニーズを理解し、ローカライズされたイノベーションを生み出すことが成功の鍵になると思います。もちろん、日中間の文化やテンポの違いは存在しますが、留学生として感じるのは、若い世代同士のコミュニケーションが以前より円滑で、異文化協働にも前向きだということです。私たちの世代は、両国をつなぐ自然な架け橋となりつつあります。今後、より多くのグローバル人材が輸入博のような場で連携を深めれば、日中間の人的交流や経済・技術の共創はさらに加速し、多くの可能性が広がっていくと確信しています。協力強化が今の主流となっていることを大変心強く思います」。

「さらに、輸入博の開放性と多様性には深い感銘を受けました。特に、さまざまな国の企業が同じ場で理念を交流し、技術を披露し、協力の方向性を模索するという雰囲気自体が貴重な学びと観察の機会だと思います。訪れるたびに、中国と世界がつながるスピードを肌で感じると共に、日本企業がグローバルなイノベーションの中でどのような役割を担うべきかを改めて考えさせられます。総じて、第8回輸入博は単なる商品の展示ではなく、協力のトレンドと産業の未来を示しました。私自身も、将来的には観客ではなく参加者として日中の共創に貢献できればと願っています」。

出典:上観新聞