「日本の大学生が見る中国」訪中団 上海で「現代的」な伝統演劇を体験
9月3日午後、上海を訪れた日本の大学生一行は上海越劇院を訪問し、中国の地方演劇文化の発展と継承について学びました。
学生たちは越劇の巨匠である袁雪芬の銅像に献花し、敬意を表しました。その後、稽古場で、上海越劇院の呉巍院長と越劇の普及を担当している沈歆雯氏が、越劇の歴史・唱法・衣装・技術などについて説明し、若者たちの好奇心を一気にかき立てました。
メイクを体験し、自身の大変身を待つ日本人学生前島里菜さん。(撮影・張剣/新民晩報)
伝統的な音楽が流れる中、越劇の俳優、俞景岚と郭茜云が舞台に登場し、『紅楼夢』読西廂の一節を演じました。「賈宝玉」と「林黛玉」の一挙手一投足に、日本の学生たちは心からの賞賛の声を上げました。
現場での最大の驚きは、日本の女子学生、前島里菜さんの驚きの変身ぶりでした。メイク前は、背の高い清楚な女子学生でしたが、1時間あまりの後に、彼女はハンサムな「梁山伯」に変身し、舞台下の日本の学生たちを驚かせました。
「梁山伯」に扮し、先生に従い越劇の専門的な所作を学ぶ前島里菜さん。(写真・新民晩報)
普段からメイクをする前島里菜さんでしたが、今回の装いは彼女にとってかなり新鮮だったようです。ただ、彼女が俳優のように水袖を振ろうと見よう見まねでやっとみたところ、体が硬直してしまったといいます。「これは本当に難しいことでした」と述べた前島里菜さんは、何十年も欠かさずに勤勉に稽古を続けてきた俳優たちの真剣さに感動していました。
国際交流が盛んな今日、伝統的文化もまた新たな活力を生み出しています。中国で最初に国家級無形文化財リストの登録された越劇は、時の試練に耐え、目まぐるしい都市生活の中で美しい精神的基盤となり、国際文化交流の過程で重要な役割を果たしています。例えば、観客を沸かせた前島里菜さんは、今回、上海越劇院を訪れたことで、中国の伝統演劇への興味が燃え上がったことは明らかでした。彼女は「日本では京劇の公演を見ることはできます。ですが、中国には京劇以外にもいろいろな伝統演劇があると聞いていましたので、それらの違いを見てみたいと思っていました。今回、やっと願いが叶いました」と述べました。
今回の経験で、前島里菜さんは中国と日本が新しい交流の時代をスタートさせる必要があると感じ、「交流することがとても大切です」と感想を述べました。
情報源:新民晩報