上海で起業したタイ人青年の経験から見る、長寧区「第14次五カ年計画」海外人材サービス

上海虹橋海外人材ワンストップサービスセンター|

タイの華僑の家庭に生まれた周鎮隆は、幼い頃から中国に好印象を抱いていました。成長するにつれて中国への憧れが高まり、ついに周鎮隆は中国に留学しました。

2023年、周鎮隆は上海市長寧区に来て、東華大学で工商管理を専攻しました。翌2024年、大学の推薦を受けて、上海虹橋海外人材ワンストップサービスセンターでインターンシップをすることになりました。にぎやかな商業エリアや心地よい公園が近くにあるキャンパス、長寧区の人気スポット近くにある職場、さらに便利な地下鉄やシェアサイクルなど、仕事と生活の環境の快適さは、彼は「ここに残りたい」という思いを抱かせました。

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(写真提供・WeChatアカウント「上海長寧」)

「第14次五カ年計画」期間、上海虹橋海外人材ワンストップサービスセンターは、海外人材の生活ニーズに応えるため、中国で初めてとなる「外国人が外国人を支援する」方式を導入しました。外国人のソーシャルワーカーを採用することで、海外人材に多様な生活支援サービスを提供しています。これにより、海外人材が各種手続きで直面する困難を軽減し、サービスを実感しながら、上海の生活に溶け込めるよう支援しています。

サービスセンターで、担当者によるマンツーマンの指導のもと、周鎮隆は短期間で業務スキルを身につけ、無理なく職場に馴染んでいきました。また、このインターンシップを通じて、彼は中国の法律や政策への理解を深めただけでなく、サービスセンターでの業務内容にも詳しくなり、そのことが彼の起業意欲を大いに刺激しました。

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(写真提供・WeChatアカウント「上海長寧」)

周鎮隆は、中国がタイに対して恒久的なビザ免除政策を実施したことにより、上海を訪れるタイ人の観光客が増加していることに気が付きました。彼は中国・タイ間の越境サービス市場の動きを分析し、この分野に特化した会社を設立する計画を立てました。すなわち、一方では中国を訪れるタイ人観光客にコンサルティングや個別対応のサービスなどを提供し、他方では越境代理購入業務を展開するというものです。タイのオンラインプラットフォームで注文を受け、中国で商品を購入した後、タイ国内で再梱包して顧客に届けるという仕組みです。

上海虹橋海外人材ワンストップサービスセンターが提供する「7つのワンストップサービス」の一つ、「イノベーション・起業」支援サービスは、彼にとって時宜を得た後押しとなりました。センターは起業政策に関する指導を行うだけでなく、長寧区の投資促進部門や関連産業パークとのマッチングまでも積極的に支援しました。その後、長寧区投資促進部門は周鎮隆と連絡を取り、直ちに「全プロセスでの支援」を行い、市場監督管理局における会社設立の手続きや税務登録といったプロセスを一貫してサポートし、プロジェクトの着実な立ち上げを後押ししました。

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(写真提供・WeChatアカウント「上海長寧」)

今年の夏、周鎮隆はわずか1週間で営業許可証を取得しました。長寧区のビジネス環境と質の高いサービスは、彼に大きな驚きを与えました。開業から3か月余りが経ち、会社の業務量も増えてきました。最近、新たに採用した外国人従業員の入社手続きを行う際、2人でサービスセンターを訪れました。必要書類は事前にオンラインで準備しておいたので、当日は印刷して提出するだけでした。さらに、その場でスタッフが従業員の個人所得税アプリのアカウント開設まで行ってくれました。これらはすべて、サービスセンターが独自に導入した海外人材向けの「三証の一括申請」サービスのおかげです。このサービスにより、就労許可証・居留許可証・海外人材居住証の発給までの必要期間は21営業日から12営業日に短縮され、必要書類も22項目から14項目に削減されました。

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(写真提供・WeChatアカウント「上海長寧」)

長寧区での3年間を振り返ると、ここはすでに周鎮隆にとって「第二の故郷」となっています。留学、インターン、そして起業に至るまで、常に周囲の温かさと親切さを感じてきました。

彼の経験は、ある都市の本当の魅力を映し出しています。それは、ハード面での強さだけでなく、夢を追う人々に成長する土壌、挑戦する舞台、そして温かな支えを提供できるかどうかにあります。長寧区は、「外国人が外国人を支える」という革新的なモデル、効率的なワンストップサービス、そして「全プロセス伴走支援」制度を通じて、周鎮隆のような海外人材が「留まれる」だけでなく、「溶け込める」「成長できる」ためのソフト面での環境を整えています。

出典:WeChatアカウント「上海長寧」