上海市の医療分野の開放拡大を促進するため、上海市衛生健康委員会、上海市商務委員会、上海市中医管理局、上海市疾病予防控制局が共同で「上海市外資独資病院分野の開放拡大の試行実施案」（以下、「実施案」）を策定し、１月８日に発表しました。

「実施案」では、上海市において外資系企業による独資での病院設立（中医病院を除き、公立病院の合併買収（M&A）は対象外）を認可することを明らかにしました。自由貿易試験区、臨港新片区、虹橋ビジネスエリア、東方ハブ国際ビジネスエリアなどの開放拡大の試行区域、バイオ医薬品産業の集積区域、および外国人が集積する都市中心部において、外資系企業による独資での病院設立を奨励しています。原則として、1つの特殊機能区や外国人が在住する集積区内には2院を超えないことになります。

外資独資での病院は、関連する法律・規則の規定に従って設立および運営されなければなりません。その種類は総合病院、専門病院、リハビリテーション病院で、病院のレベルは3級とします。精神病院、感染症病院、血液病専門病院、中医病院（中国の伝統医学）、中西医結合病院（中国医学と西洋医学の併用）、少数民族病院を設立してはなりません。

病院の診療科目には血液内科を登録してはなりません。医療および倫理的なリスクの高い診療活動を行ってはなりません。これには、人体臓器移植技術、人類生殖補助医療技術、胎児スクリーニング検査および産前診断技術、精神科の入院治療、腫瘍細胞治療の新技術による試験的治療などが含まれます。

病院が規定に従って外国人医師、港澳台籍（香港特別行政区、澳門<マカオ>特別行政区、台湾地区）の医師、港澳籍の医師以外の医療衛生技術者を短期的に雇用することが許可されます。病院全体の管理職および医療衛生技術者のうち、中国大陸部の人員の占める割合は50％以上でなければなりません。病院の情報管理システムは上海市・区の医療サービス監督管理プラットフォームに接続する必要があり、電子カルテ、医療用機器などの情報を保存するサーバーは中国国内に置く必要があります。医療保険の関連規定を満たす病院は、手続きに従って医療保険指定医療機関に登録申請することができます。また、病院が国内外の商業的健康保険との接続を行うことを奨励します。

審査期間に関しては、設立を申請する外資系企業による独資病院に対し、区衛生健康委員会は平日10日間以内に病院設立の初期審査を完了し、市衛生健康委員会は平日20日間以内に審査を終え、条件を満たす場合は「医療機関設立許可書」を発行します。外資独資で設立される病院の登録申請に対し、市衛生健康委員会は平日45日間以内に審査を終え、条件を満たす場合は「医療機関開業許可証」を発行します。

※なお、本文書は、中文で作成され、日本語に翻訳されます。中文版が正本であり、日本語版は参考として作成されます。これら両言語版の間に矛盾抵触がある場合、中文版が優先します。

出典：上観新聞（Shanghai Observer）