中国初の「9710」業務が通関に成功、越境EC輸出に新たな突破を

japanese.shanghai.gov.cn| 2025-09-08

このほど、蘇州自由貿易試験区内のある企業による約400キロの貨物が「上海空港-蘇州通関前処理拠点」から出荷され、カナダに向けて発送されました。これは蘇州通関前処理拠点が越境ECのB2B直接輸出申告で通関した初の貨物であり、同拠点が越境EC輸出業務「9710」の実現に成功した証となっています。

上海空港-蘇州通関前処理拠点(写真提供・上観新聞)

上海空港-蘇州通関前処理拠点は、中国初の省・市・税関管轄区域を跨ぐ民間航空・税関一体型監督・管理の航空通関前処理拠点です。同拠点は上海市と江蘇省南京市の税関データの相互接続を基盤とし、上海税関の関連監督システムを活用しています。車両の軌跡や電子地図、映像監視などの情報技術により、貨物輸送中のリアルタイム遠隔監視と異常警告を実現しています。また、技術力を活用して輸送中の監督を強化し、全国のスマート口岸(通関地)の建設に「長江デルタ地域モデル」を提供しています。さらに、通関前処理拠点は従来の方式に比べ、物流時間を12~24時間短縮し、地上物流コストを約10~30%削減しています。

上海空港-蘇州通関前処理拠点は4月7日の正式運用開始以来、国内外26社の航空会社と連携し、サムスン電子、ボッシュ、フィリップス、パナソニック、AUO、信達生物など37社の製造企業にサービスを提供し、アメリカ、イタリア、スイス、チェコ、日本、韓国、キルギスなどの25カ国・地域に輸出しています。

「9710」業務は越境ECのB2B輸出モデルの一種であり、中国国内における企業が越境ECプラットフォームを通じて海外企業との取引を成立させた後、越境物流により商品を直接海外企業に輸出します。今回、蘇州通関前処理拠点における越境EC「9710」業務の統合は、越境ECのB2B企業の大量輸出ニーズに効果的に対応し、企業がより迅速かつ規範的に商品を輸出できるようにしました。

出典:上観新聞、中華人民共和国上海税関