急性の病気や外傷、事故や災害に遭われたとき、迅速で的確な救急を受けることは極めて重要です。では、本記事で上海における救急医療体制について紹介します。

上海の各地区および市レベルの公立総合病院、公立専門病院や国際医療施設に救急部が整備されています。上海市衛生委員会は、上海における救急活動の総基準を策定し、各医療施設はそれに準拠し、それぞれの対応能力に応じて調整が行われてており、準備作業と業務の効率化を確保しています。

「上海市医療機関救急部建設と管理ガイドライン（試行）」によると、医療機関は緊急度や重症度を評価して、救急患者を４つのグループに分けます。

グループ1：最も深刻な緊急事態です。患者は瀕死の状態で、直ちにICUへ入室して救急処置を受ける必要があります。心停止、呼吸停止、重度の外傷、急性中毒、主要臓器不全などの症状が考えられます。

グループ2：危機的な状態です。 現在は安定しているが、急速に悪化する高リスクがあります。患者の徴候がレベル1に上昇しないように厳密に注意が必要な場合です。優先的に診察を受けるよう手配すべきです。

グループ3：緊急治療が必要なレベルです。患者の症状を緩和するために、適時に診察を受ける必要があります。患者の状態は基本的に安定しているが、待合時間中、病状の悪化を防ぐために迅速な対応が必要です。

グループ4：緊急ではない状態です。 非緊急患者は外来の診療をお勧めします。

各医療機関の救急部門の空間配置については、一般的に救急治療部がレッド・イエロー・グリーンといった3つのエリアに分かれています：

レッドエリア： ここは救急の最前線で、グループ1と2の救急患者のための緊急応急処置室と集中治療室があります。

イエローエリア： グループ3の患者のために配備されたエリアで、原則として、来院順に診察が行われます。もし患者の状態が悪化した場合、迅速にレッドエリアに移動できるように対応しています。

グリーンエリア： グループ4の患者の診療エリアです。

また、各病院の救急センターには、迅速で患者を適切な救急治療エリアへと移動できるように、経験豊富な医療スタッフが待機しています。これにより、グループ1と2の患者が最優先に緊急治療を受けることとグループ3の患者は適切な治療を受けることを確保します。さらに、上海で重症患者と重傷患者向けに医療費の後払いサービスが提供されています。 ですから、危機的な状況では、経済的な理由で受診をためらうことなく、すぐに病院へ行ってください。

上海の国際病院救急科について

上海ユナイテッドファミリーヘルスケア（UFH　和睦家医療）、シノユナイテッドヘルス（SINOUNITED HEALTH 曜影医療）、嘉会病院国際病院（Jiahui International Hospital）などの有名な国際病院は、高品質の緊急ケアと優れた施設で知られています。

上海ユナイテッドファミリーヘルスケア（UFH　和睦家医療）：24時間救急センター(ER)は、英語と中国語を話す医師と看護師が常駐しています。全ての医療スタッフは欧米医療機関での救急医療経験があり、軽度の切傷から心臓発作のような重篤な症状まで、小児、成人を問わず対応可能です。さらに救急時（時間外）には現地の小児科医の手配も可能で、入院施設、手術室、24時間対応放射線科、薬局、検査室（ラボ）を提供しています。救急ホットラインは、医師または看護師に24時間直通し、基本的な救急処置のアドバイスをします。さらに24時間対応の通訳サービスも利用できます。浦東分院は浦東新区で唯一24時間救急サービスを提供する私立病院です。

シノユナイテッドヘルス（SINOUNITED HEALTH 曜影医療）：外灘エリアの中心に位置する病院で、24時間体制の緊急サービスを提供しています。最新鋭の実験室、画像診断部門（超音波カラードップラ法、CT、MRIを含む）、救急救命室（ER）と 集中治療室（ICU）を備えており、手術の緊急事態に対応できます。

嘉会病院国際病院（Jiahui International Hospital）：内科、外科、婦人科、産科、小児科、整形外科、手術室、ICUなどの複数の部門と連携する総合救急医療サービスを提供しています。心筋梗塞や脳卒中などの救急看護の患者動線には、入院プロセスと必要な緊急治療を確保するための施設が整備されています。狂犬病クリニック、発熱クリニックもあり、公立の主要病院への転院もできます。

上海各区の医療救急機関

※尚、本情報は当サイトが特定の医療機関を推薦するものではありません。掲載順は順不同です。すべての医療機関を網羅しているものではなく、情報は最新ではない可能性があります。

出典: シティ・ニュース・サービス、上海市衛生健康委員会