上海で生活する外国籍児童予防接種Q&A

City News Service

予防接種は伝染病防止の重要な対策の一つです。中国では、児童予防接種計画は定期予防接種と任意予防接種2種類から構成されています定期予防接種は子どもの入学に必要であるため、保護者はこの2種類の予防接種の違いを理解するが重要です。では、上海で生活する外国籍の子どもの予防接種についてQAでご紹介します。

Q1外国籍の子どもと中国子どもの接種計画は何か違いがありますか

A中国では、外国子どもと地元の子どもの予防接種計画は同じです。外国籍の6歳以下の子どもが中国に6ヶ月以上滞在するつもりなら、中国の子どもと同じスケジュールに沿って予防接種を受ける必要があります。子どもの予防接種記録、予防接種名と接種日、予防接種マニュアルとパスポートを持参して、病院やクリニックで登録たらそれから予防接種スケジュールに沿って予防接種を受けるようになります。しかし、中国と日本では、定期接種と任意接種ワクチンの種類に違いがあります。日本では定期接種だが、中国では任意接種のワクチンロタウイルス小児用肺炎球菌インフルエンザ菌b型(ヒブ)水痘(みずぼうそう)5種混合ワクチン(三種混合+ポリオ+ヒブ)です。日本では任意接種だが、中国では定期接種のワクチンA型肝炎髄膜炎菌ムンプスです。入学時などに学校によっては接種が必要になる場合があります。入学を予定している学校に直接お問い合わせください。また、接種時期を逃さないよう注意してください。

Q2強制予防接種の違いはありますか

A予防接種計画は国によって異なる場合があります。そのため、中国に長期滞在する予定の外国籍の子どもは、母国の予防接種計画に含まれていないが、中国では義務となっているワクチンの接種を受けることがあります。特に日本と違ワクチン【BCGを注意する必要があります。日本での標準接種時期は5ヶ月~9ヶ月(自治体により0ヶ月~接種可能)ですが、中国では原則的に生下時に出産した病院でのみ接種可能となっており、特別な事情がある場合に限り、3ヶ月以上3歳までは検査をして結核感染を否定できた場合に接種可能です。上海市では4歳以上はいずれの場所でも接種できません。インターナショナルスクールなどでは接種記録がないと入学が認められない場合がありますので、日本の標準接種時期に海外に滞在していたなどの理由により、未接種の場合には特に注意が必要です。当地で出産する場合を除いて、接種は済ませてから渡航するか、接種のタイミングを逃さないように一時帰国することをおすすめします。

Q3:中国の予防接種計画は何ですか。

A中国では、子どもの予防接種は義務と任意の2つのカテゴリーに分類されています。幼稚園への入園や学校への入学には義務的な予防接種が必要で、義務的な予防接種はは無料で提供されています。任意の予防接種は保護者が費用を負担することになります。国際病院や公立病院のVIP部門で予防接種を受ける場合、登録料と注射料がかかることがあります。また、これらの施設では、保護者の手続きを簡素化するために子ども向けの予防接種パッケージを提供することよくあります。

中国の定期接種スケジュール

 

生下時

1ヶ月

2ヶ月

3ヶ月

4ヶ月

5ヶ月

6ヶ月

8ヶ月

9ヶ月

1歳

18ヶ月

2歳

3歳

4歳

6歳

BCG

1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

B型肝炎

1

2

 

 

 

 

3

 

 

 

 

 

 

 

 

ポリオ(不活化)

 

 

1

2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポリオ(生)

 

 

 

 

3

 

 

 

 

 

 

 

 

4

 

三種混合Dtap

 

 

 

1

2

3

 

 

 

 

4

 

 

 

 

二種混合DT

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5

MMR(麻しん風しんおたふく)

 

 

 

 

 

 

 

1

 

 

2

 

 

 

3

日本脳炎(生)

 

 

 

 

 

 

 

1

 

 

 

2

 

 

 

日本脳炎(不活化)

 

 

 

 

 

 

 

1,2

 

 

 

3

 

 

4

髄膜炎菌 MPSV-A

 

 

 

 

 

 

1

 

2

 

 

 

 

 

 

髄膜炎菌 MPSV-AC

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3

 

4

A型肝炎(生)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1

 

 

 

 

A型肝炎(不活化)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1

2

 

 

 

掲載内容は最新状況と異なる場合があります。最新状況は医療機関に直接ご確認ください。

Q4予防接種の予定時間を逃した場合、予防接種安全性と免疫効果に悪影響がありますか。

A予防接種スケジュールは特定の日付ではなく、期間で設定されています。例えば、生後3ヶ月の子どものために予定された予防接種は、その月内の任意の時点で注射できます。ほとんどの予防接種は、スケジュールの設定期間をすこし伸ばすとしても安全に接種でき、その効果には影響しませんが、長期間延期することはお勧めません。予防接種を長期間延期すると、感染のリスクが高まります。また、一部の予防接種には年齢制限があり、これらの期限を逃すと、特定の予防接種を受けることができなくなります。また、予防接種の予約を逃した場合は、できるだけ早く医療機関に連絡し、スケジュールしてください。

Q5:子どもは一度で複数の予防接種を受けてもいいですか

A:これは予防接種の種類次第です子どもの個別の健康状態と予防接種スケジュールに基づいて、一で予防接種を組み合わせて受けることが適切かつ安全であるかどうかについて、予防接種クリニックの医師に相談してください

Q6保護者が予防接種前にの準備をすべきでしょうか?

A:接種の前日は子どもを入浴させ、十分な睡眠食事を取らせます。服装は脱ぎやすい服を着てください子どもの理解力に合わせた方法で、わかりやすく説明を行い、子どもの心理的準備をさせます。これにより、事前に子どもの医療処置に対しての不安や恐れを軽減します。また、必要な書類(予防接種記録とパスポート)を忘れないでください。最後は子どもの健康状態を確認することです。予防接種に影響を与える可能性のある健康問題がある場合は、医療機関の医師に相談してください

Q7接種中に保護者はどのように医療スタッフと協力すればよいでしょうか?

Aコミュニケーション: 子どもが理解できる方法で医療スタッフと協力する重要性を説明します。

適切な姿勢:医療スタッフの指示に従って、子どもを正しい位置に抱き、接種部位を露出させます。子どもがじっとしていない場合は、安全と注射の正確性を確保するために、優しく抱きしめる必要があります

予防接種前の準備:予防接種の30分前には子どもに食事を与えないようにします。これによって嘔吐のリスクを減らします。

Q8予防接種後は何をすべきですか

A観察期間(非常に重要): 予防接種を受けたあと30分間程度は、医療機関で子どもの様子を観察するか、医師とすぐに連絡をとれるようにしておきましょう。急な副反応が、この間に起こることがまれにあります接種部位は清潔に保ちましょう。入浴は差し支えありませんが、接種部位をこすることはやめましょう。当日は、激しい運動は避けましょう。接種後、接種部位の異常な反応や体調の変化があった場合は、速やかに医師の診察を受けましょう。 

Q9予防接種後によく見られる副作用は何ですか。適切な家庭治療法は何ですか。

A一部の子どもは注射した部位が腫れる・赤くなる、熱が出る、下痢をしているなど「副反応(副作用)」が起こる可能性があります。以下に推奨される家庭療法をいくつか挙げます:

予防接種後最初の3日間は、注射部位に冷湿布を敷くなどして、腫れや不快感軽減できます。ほとんどの症状は予防接種後714日以内に改善できます

注射部位の赤み、腫れ、硬結が直径3cm以上の場合は、医療機関に相談することをお勧めします。38.5度以下の発熱には、物理的な方法や水分補給、ゆったりとした涼しい服を着ることを推奨します。

発熱が38.5度を超える場合は、解熱剤を使用してください。発熱が続く場合や子どもの体調が悪い場合は、直ちに医療機関を受診してください。副反応として現われる症状は比較的軽いことが多く、ワクチン接種をすれば必ずといってよいほどみられるものなので、心配しすぎる必要はないといえます。ただし、重症化すると後遺症が残る可能性もあるため、ワクチンの接種から2~3日が経過しても症状が治らない場合は、できるだけ早くかかりつけ医に連絡し、子どもを病院に連れて行きましょう。

※掲載内容は最新状況と異なる場合があります。最新状況は医療機関に直接ご確認ください。

出典: シティ・ニュース・サービス在上海日本国総領事館