コスタリカから上海までの音楽の旅

japanese.shanghai.gov.cn| 2024-03-26

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エドウィン・モンテアレグレEdwin Montealegre)氏5月28日、上海音楽学院で行われた「世界の声」合唱団コンサートで指揮を執りました。 [写真チャイナ・デイリー]

2018年3月18日、私はコスタリカのサンホセの家で一人でお茶を飲んでいましたが、自分の人生が変わろうとしていることに気づいていませんでした。 「奨学金選考結果について」という件名のメール通知が届いてきました。

読んでいると心臓の鼓動が早くなり、天国にいたような至福の気持ちになりました。私は上海音楽学院の指揮科修士課程の全額奨学金を受ける奨学生に選ばれました。ついに、常に私を魅了していた竜の物語と中国の古い伝説を掘り下げることができました。

5か月後、私は上海に着き、まったく新しい世界に足を踏み入れました。 空港ではコスタリカ人の友人2人が私を待っていて、零陵路にある寮まで付き添ってくれました。

寮の3号棟に近づいたとき、母国で聞いていたものとはまったく異なる、笛子(ディズ、中国の笛) の甘いメロディーに惹かれたことをはっきりと覚えています。

翌日、汾陽路のキャンパスに行きましたが、自分の出身音楽学校はそれに比べて本当に小さかったので、それらの建物を見て驚きました。

コスタリカでは指揮技術をしっかり学びました。しかし、私のスキルを向上させるように導いてくれたのは、上海音楽学院の曹通一教授でした。教授は細部に対する一糸乱れぬことを強調するだけでなく、太極拳のように優雅に音楽を流す芸術も強調していました。

私から見れば、それが中国での生活の本質です。交通の流れや人々が地下鉄に向かう途中、さらには中国全土の配送システムがどのように機能するかなど、隅々でそれを確認できます。同様に、音楽は楽譜や紙の限界を超えて、音楽家から聴衆へと流れ、一音符ずつ世界を豊かにします。

新型コロナウイルスが流行する最中、私はやむを得なくコスタリカに戻りましたが、心の中にはすでに中国の一部が残っていました。

そこでは学校で音楽の授業を教えていました。ある日、私は3年生と4年生の生徒たちに、ジャスミンを意味する中国の民謡「茉莉花(モーリーファ)」を紹介しました。彼らの最初の反応は非常に興味深いもので、メロディーを気に入った人もいましたが、発音、特にスペイン語にはない「zh」の音に混乱している人もいました。

翌週、生徒たちの中には中国と中国の人々についてもっと質問する人もいたので、私は音楽の授業を中国について話し、中国の音楽をもっと聞くことに捧げました。数週間後、なぜこの美しい歌を歌うために特定の学年だけが選ばれたのか、学校全体が疑問を抱きましたが、その反響には私は嬉しく驚きました。 そのとき、音楽は他の国の文化を人々に伝えるベストの方法の1つであることがわかりました。

数か月後、生徒たちと私は中華人民共和国建国72周年を記念して「茉莉花(モーリーファ)」のビデオパフォーマンスを作成しました。 在コスタリカ中国大使館はすべてのソーシャルメディアプラットフォームでこれを共有しました。

今年の3月8日、私は修士を取得するためについに上海に戻り、友人や同僚と再会し、「世界の声」合唱団(上海音楽院国際教育部門所属)とのコンサートの準備し、そして、音楽を通じて中国への探求を続けることができました。 私が経験している純粋な喜びと感謝の気持ちを言葉で表現するには足りず、ここにいられることが幸せだと毎日感じています。

私から見れば、上海はクラシック音楽の世界的な中心地になりつつあります。 ここでは、ロンドン交響楽団、上海交響楽団、中国国家大劇院合唱団などのオーケストラとともに、中国のピアニスト、ラン・ランやワン・ユージア、アメリカのメゾソプラノ、ジョイス・ディドナート、ドイツのソプラノ、ディアナ・ダムラウなどの偉大なアーティストのコンサートを鑑賞することができます。

また、タン・ドゥンのような中国の作曲家の独自性には本当に驚かされます。 彼は水を楽器として使用し、紙のシートを統合して現代京劇に独特の感覚を呼び起こします。これは他では得られない体験です。

さまざまなスタイルのコンサートや、5 月に上海大劇院で中国語版が初公開された「オペラ座の怪人」などの有名な作品の翻案などのコンサートに参加して、西洋音楽と中国音楽の融合を鑑賞するのも楽しい経験です。

中国に留学し、中国の音楽に没頭することは、ペンタトニック音階に根ざした新しいハーモニーを発見する素晴らしい旅であり、二胡(二弦弓楽器)やスオナ(木管楽器)などの中国の楽器が生み出す多様な音を知ることができました。

今後、私の使命は、この素晴らしい音楽体験を世界中で共有することで、そのため、私は現在、合唱団とオーケストラによる新しい音楽の提案を数か月以内にステージに上げることに取り組んでいます。私は音楽の楽しさを広めたいと考えており、私の願望はここ中国でも必ず花開くと信じています。

エドウィン・モンテアレグレは37歳のコスタリカ人であ、上海音楽学院で芸術修士号を取得した音楽指揮者です。現在、上海での公演に向けて音楽会社を設立する準備を進めています。