AIと出会う上海ーーイノベーション・エコシステムが強み
先日、「2026世界人工知能大会および人工知能グローバルガバナンス・ハイレベル会議」の関連イベントの一つとして、「WAIC UP! 2026 Youth Dialogue」が上海で開催されました。
「WAIC UP! 2026 Youth Dialogue」でAIをめぐる議論を交わす参加者たち(写真提供・中国日報)
本イベントは、中国日報社事業発展部が主催し、上海国際サービスポータル(International Services Shanghai)が共催しました。世界的に著名なオピニオンリーダーや企業経営者、専門家・研究者が一堂に会し、AIをめぐる最前線のテーマについて議論を交わしたほか、人材誘致や投資ネットワークの整備、政策支援、生活支援サービスなど、上海のイノベーション・エコシステムを支える多面的な取り組みにも注目が集まりました。
議論を通じて、参加者の間では共通した認識が形成されました。毎年WAICが開催される上海は、AI技術の活用を積極的に推進しているだけでなく、世界中の人材が国境を越えてつながり、新たな価値を共創し、国際連携に伴いがちなさまざまな障壁に煩わされることなく活躍できる環境づくりを進めているという点です。
AIが切り拓く未来
米国のIR・財務コンサルティング会社The Blueshirt Groupのマネージングディレクターであるゲーリー・ドヴォルチャック氏は会場で、AIはすでに自身の業界において、想像を超える形で企業のコスト削減や業務効率化に貢献していると語りました。一方、今回最も印象に残ったのは、出展企業やスタートアップ、来場者の多くがAIを前向きに受け入れている姿だったといいます。「皆がAIを積極的に受け入れ、AIを活用してより良い暮らしを実現しようとしている」と同氏は述べました。
スタンフォード大学医学部の臨床心理学者である童慧琦氏は、カウンセリング業務においてAIによるカルテ作成支援システムを活用している経験を紹介しました。同システムのおかげで煩雑な記録作業から解放され、相談者との対話により集中できるようになったと話しました。
また、コスタリカ出身の指揮者エドウィン・モンテアレグレ氏は、AIを創作アイデア出しに活用していると率直に述べました。AIのおかげで芸術創作により多くの時間を充てられるだけでなく、人との交流や自分自身と向き合う時間も確保できるようになったと同氏は語りました。
上海:イノベーションとスタートアップを育む街
モンテアレグレ氏は、上海の魅力は活発なイノベーションの雰囲気に止まらず、充実したインフラや行政サービスにもあると述べます。
上海で会社を立ち上げた当初、同氏はある行政手続きで解決が難しい問題に直面しました。外国人向け就労・起業・生活支援を提供する専門プラットフォーム「上海国際サービスポータル」に相談したところ、問題は迅速かつ適切に解決されました。「こうしたサポート体制は、海外からの人材が安心して働き、暮らせる後ろ盾になっている」と彼は感慨深げに語りました。
童氏もこれに深く共感しています。上海は優れる都市環境に加え、市民が親切で温かく、そして居場所があると感じられることから、暮らしやすく、働きやすい都市だと語りました。
フールン・レポートのルパート・フーゲワーフ会長は、国際的な視野こそが上海最大の競争力の一つだとの見方を示しました。上海では、優れた大学、活発な投資コミュニティ、豊富な人材、そして数多くの成熟企業が集積しており、スタートアップの創出から成長、事業拡大までを支えるイノベーション・エコシステムが形成されています。また、海外人材の誘致・定着を後押しする各種支援策も、上海の魅力をさらに高めていると指摘しています。
同氏は、上海を「イノベーションを育む優れたプラットフォーム」と評価しました。上海にはAIのさらなる発展を支える人材、資本、成熟企業、政策資源が集積しており、イノベーションや起業が生まれ、成長するための肥沃な土壌が整っていると述べました。
出典:上海国際サービスポータルサイト・英語網