上海、デジタル出版産業が好調を示す 世界規模のeスポーツ大会が8月に再び開催へ

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4月20日、上海市は2026年デジタル出版管理業務会議を開催し、2025年の業界発展状況について振り返りました。2025年、上海のオンラインゲーム産業の売上高は前年比9.6%増の1707億元に達し、中国全国平均の8.4%を上回る成長を記録しました。海外市場も好調を示しており、売上高は前年比13.7%増の303億元と、際立った成果を上げています。

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2025年China joyのイベント会場 (写真提供・解放日報)

オンラインゲーム、ネット文学(オンライン小説)、eスポーツ、「従来の出版(紙媒体)+デジタル(電子書籍・Web)」の融合出版などを含む上海におけるデジタル出版産業は、総じて好調な成長を示しました。中でもeスポーツ産業は、売上高約66億8,300万元を記録し、引き続き国内トップレベルを維持しています。また、全国ゲーム産業年次総会の「トップ10」選考では、主要賞の約6割を上海が占めたほか、上海企業による『崩壊:スターレイル』や『インフィニティニキ』などの良作ゲームが相次いで国際的な賞を受賞し、「上海発のオリジナル作品」の世界的な影響力を一段と高めています。

「2025年世界eスポーツ都市産業発展指数ランキング報告 」では、上海は世界第2位にランクインしました。年間で4000件以上の各種eスポーツ大会・イベントが開催され、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)の世界累計視聴者数は延べ1億4000万人を超え、上海eスポーツマスターズは国際化が一段と進展し、出場選手の約半数を海外選手が占めました。また、「eスポーツ上海市民大会」は全国規模の大会へと格上げされ、「世界的eスポーツ都市」としての存在感が一層高まっています。

ネット文学分野では、売上高が約118億元に達しました。IPの映像化・ゲーム化などの展開が着実に進んでおり、主要プラットフォームの13831作品の関連ライセンスを取得しました。さらに、海外展開も加速しており、閲文グループの海外向けプラットフォーム「起点国際」のユーザー数は3億人を突破し、複数の作品が大英図書館に収蔵されています。融合出版分野でも重点プロジェクトの高度化が進み、データプラットフォーム「聚典」の累計利用回数は21億回を突破し、総合辞書『辞海』のオンライン版はセキュリティ強化と国産化対応が完了しました。また、AI搭載出版プラットフォーム「世紀墨池」(第1期)も整備を終え、AIを活用した伝統出版の高度化は業界の共通認識となりつつあります。

さらに、ビジネス環境の整備も一段と進みました。ゲーム「発行ライセンス 」の審査については、出版申請の一次審査権限を省級の出版管理部門に委譲する制度のもと、審査プロセスの最適化が進められ、平均所要日数は38.6日から13.8日へと短縮され、効率はほぼ3倍に上がっています。2025年、上海における国産ゲームのライセンスは441件発行され、輸入ゲームのライセンスは35件、それぞれ全国の26.3%、36.5%を占めており、両方とも全国首位となりました。また、ICP許可に関する事前届出ルートの整備により63社の新設企業の参入課題を解消したほか、リリース前の技術テストに対するコンプライアンス登録制度が構築され、6000本以上のゲームを支援しました。

この1年、文化・商業・観光・スポーツ・展示会の連動による相乗効果も顕著なものとなっています。China JoyやBilibili Worldなど主要展示イベントの連携により、市内15の商業エリア・81のランドマークへと波及効果をもたらし、約3億1900万元の直接消費額が創出され、前年比39.6%増となりました。第22回China Joyは37の国・地域から799社が出展し、来場者数は前年比11.8%増の41万300人となり、過去最高の影響力を記録しました。会場では「上海の老舗ブランド」特別コーナーも初めて設置され、百年ブランドとデジタル文化の融合が進められました。

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2025年China joyイベント会場のプレーヤー達 (写真提供・解放日報)

このほど、上海は「上海市におけるゲーム・eスポーツ産業の発展支援に関する若干の措置 」(以下、「上海ゲーム10カ条」)を正式に発表し、重点分野を中心に体系的な支援策を打ち出しました。同日の会議では、各ゲーム・出版企業が同施策をめぐり活発な議論を展開しました。今年8月には、世界規模のeスポーツ大会「DOTA2ザ・インターナショナル (TI 2026)」が上海で開催される予定です。これは、2019年以来、中国の大手eスポーツ企業「パーフェクトワールド」が同大会を上海に招致するのは2度目となります。

パーフェクトワールドの黄小鴎副総経理は、「本大会では中国の伝統文化の要素をより深く取り入れ、上海ならではの文化と融合させることで、TI 2026を『文化交流のスーパーウィンドウ』にしていきたいと考えています。デジタル技術を通じて、上海や老舗ブランド、都市のランドマークの魅力を発信し、『上海eスポーツ』を世界に向けて中国文化を伝える生き生きとした『名刺』にしていきたい」と展望を語りました。

さらに、「上海ゲーム10カ条」では、「ゲーム+」の推進を通じて、産業間の連携により新たな価値創出を図る方針も明確にされました。今後、上海のゲーム業界はAIなどの新技術、豊富な文化資源、産業集積、人材優位性を活かし、中国文化や上海の都市的魅力を体現できるデジタルコンテンツの創出を進め、「ゲーム+」を都市発展と文化発信を支える重要な原動力へと育てていきます。

出典:解放日報