「上海スピード」:国境を越え、わずか2日で営業許可を取得
IFBH社はシンガポールで有名な食品飲料企業であり、その傘下のココナッツウォーターブランドは世界市場で高い影響力を有します。昨年の中国国際輸入博覧会には出展企業として参加しましたが、上海虹橋国際中央商務区のビジネス環境と市場の潜力に魅力を感じ、同年に「投資企業」として定着することを決めました。
従来の手続きでは、IFBH社はシンガポール現地で会社登録証明の公証認証を取得し、紙の原本を入手した後に国際郵便で上海へ送付する必要がありました。「国際郵便でも最短1週間かかり、途中で書類に不足や不備があると、手続きを最初からやり直さなければなりません。時間と市場を争う企業にとって、毎日がコストです」と、青浦区虹橋ハブ建設推進専門弁公室招商グループの徐嶄新組長は述懐しました。
「たった2日間で、国境を越えて営業許可を取得できました。上海は世界で最も速く企業を設立できる都市です」と、IFBH社の完全子会社である創星食品(上海)有限公司の法定代表者、謝欣冀氏は感嘆しました。
「上海スピード」の背景には、中国初の越境デジタルID認証に基づく外資系企業登録の全プロセスのオンライン化があります。分散型デジタルID、検証可能な証明書、ブロックチェーンといった先端技術を活用することで、企業はシンガポールにいながら全プロセスをオンラインで完結させ、上海での企業設立を実現できるようになりました。
上海市データ局都市デジタル化転換処の馮桂安処長は、国際的なデジタルID認証は今でも世界的な難題であり、上海とシンガポールの良好な協力メカニズムがあったとはいえ、共同で研究開発から応用までを実現するには少なくとも2~3年を要したと率直に語りました。
馮桂安処長はさらに、シンガポール側は既に中国側と合意に達しており、国際的なデジタルID認証の成功経験に基づき、上海企業のシンガポールにおける登録手続きの簡素化を次のステップとして推進し、今年中の実現を目指すと述べました。同時に、上海はシンガポール側の企業設立簡素化の経験をより多くの「一帯一路」参加国に展開し、現地企業が「上海スピード」を感じられるようにすることを検討しています。
シンガポール投資家を引きつけるもう一つの要素は、上海がたゆまぬ努力で最適化を続けてきたビジネス環境があります。上海のビジネス環境の総合力において、日々重要になっている要素は、上海が世界に示す投資の簡素化という「特性」です。一部の国や地域がデジタルイノベーション技術のボトルネックに直面する中、上海は先駆けてイノベーションの価値が高い応用シーンを実現し、この「不可能を可能にする」能力こそが最大の魅力です。
出典:解放日報、東方網