上海のソフト・情報サービス業、2025年売上高が22%超増加 上海第3位の主要産業へと躍進

japanese.shanghai.gov.cn

上海市経済情報化委員会の発表によると、2025年における情報通信・ソフトウェア・情報技術サービス業(以下「ソフト・情報サービス業」)の売上高は前年比22%超の増加を記録しました。市場規模は1兆7297億元(約35兆円)に達し、付加価値額は7139億元となりました。同産業が上海のGDPに占める割合は12.6%まで上昇し、卸売・小売業を上回って、工業、金融業に次ぐ市内第3位の主要産業へと躍進しました。

ソフト・情報サービス業の成長を支える核心的な原動力となったのは、スマートコンピューティングの需要急増です。昨年12月24日時点で、上海では139件の大規模言語モデルが当局への登録を完了しており、金融、自動運転、バイオ医薬など幅広い分野での活用が進んでいます。これにより、関連産業におけるコンピューティング需要が急速に拡大しています。上海市は現在、浦東新区と松江区をAI計算重点エリアとし、金山や青浦などにもAI計算拠点を置く「2+複数の拠点」の協調発展パターンを構築しており、スマートコンピューティングに特化したデータセンターは160カ所を超えています。

l_CB20260128191134950074.PNG

上海臨港に位置するAI(人工知能)計算センター、商湯臨港AIデータセンター(AIDC)(写真提供・解放日報)

産業用ソフトウェア分野では、国産化が加速しています。CAM(コンピュータ支援製造)など長年欧米企業が主導してきた分野において、上海企業が細分化された応用シーンで相次いで突破口を開いています。生産現場における多様な活用シーンへの導入を通じて、国産ソフトウエアは実運用の中で継続的な高度化を実現しています。例として、ハイエンドスマート装備メーカー「交大智邦」と上海交通大学が共同開発した「インテリジェントエージェント工作機械μAI」が挙げられます。同機械は、AIエージェントと強化学習のメカニズムを活用し、従来のCAMソフトに依存せず、自主的に加工プロセスの最適化を実現可能で、すでに航空・宇宙分野で実用化されています。

l_CB20260128191542380024.png

「インテリジェントエージェント工作機械μAI」の外観(写真提供・解放日報)

インターネットプラットフォームやゲームなどの重点分野も引き続き成長しています。同委員会が公表したソフト・情報産業の「トップ100」リストでは、ECサイトの「拼多多(ピンドゥオドゥオ)」が長年にわたり首位を維持しています。2025年第1~3四半期の決算によると、同社の売上高は3079億3400万元に達しました。傘下の海外事業に携わるEC(電子商取引)プラットフォーム「Temu」は、サプライチェーンの高度な統合と製造企業への支援を通じて、中国製造業の高品質な海外展開を後押ししています。

l_CB20260131002634800003.png

「拼多多」傘下の海外事業に携わるEC(電子商取引)プラットフォーム「Temu」(写真提供・解放日報)

ゲーム分野では、米哈遊(miHoYo)に加え、叠紙遊戯(Papergames)、海彼網絡(Habby)、莉莉絲遊戯(Lilith Games)などの新興企業が台頭しています。海外のゲームプラットフォームがまとめた2025年の世界モバイルゲーム(アニメ・キャラクター系)売上高ランキングでは、米哈遊の『崩壊:スターレイル』と叠紙遊戯の『恋と深空』がそれぞれ1位、2位を占めしました。

製造業におけるAI技術の高度な活用が、ソフト・情報産業に新たな原動力を注入しています。例えば、六聯智能はAI技術を活用して生産ラインの柔軟性を向上させ、凱泉ポンプはAIモデルによりポンプ用インペラの性能最適化を進めています。昨年8月に発表された「上海市における『AI+製造』発展加速のための実施案」によれば、上海は今後3年間で100のモデル応用シーンの普及を目指し、3000社の製造企業に対し、生産工程へのスマート技術の導入を推進する計画です。

ソフト・情報産業の将来に向けた産業基盤もさらに強固なものとなっています。2025年、上海の同産業における固定資産投資は前年比29.1%増となり、年間の資金調達件数は259件と全国トップを記録しました。こうした資金は主にAI大規模言語モデル、集積回路設計、産業用ソフトウェアといった分野に投入されています。昨年12月には「上海市オープンソース体系構築強化実施案」が正式に施行され、上海が「グローバルオープンソース都市」の構築が動き出しました。

跬智信息やMiniMaxなどの上海企業は、オープンソース分野で顕著な成果を挙げており、特にMiniMaxが昨年10月に公開したモデルは、国際的な権威評価においてオープンソース部門で世界1位を獲得しました。2025年には、上海全体で27件のオープンソース応用の代表事例が発表され、投資とオープンソースの両輪によって、産業の長期的発展に向けた力を蓄積しています。

出典:解放日報、上海人民政府網