2つの「1000超」から分かる外資系企業の上海への信任投票

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今年の第1~3四半期、上海では新設外資系企業が4764社(前年同期比5.5%増)となり ました。既存の外資系企業は7万9000社を超え、累計の実行ベース外資導入額は3800億ドルを超えました。今年9月末時点で、上海の「第14次五カ年計画」期間中の実行ベース外資導入額は1000億ドルの大台を突破し、目標を前倒しで達成しました。

この数字の裏には、上海が「外資安定化」という基礎を守りつつ、「レベル向上・構造最適化」というハイレベルな開放の新たな未来を切り開くことがあります。

上海は中国本土で最も多国籍企業の地域本部が集中している都市です。今年に入り、44社が新たに認定され、累計で1060社に達しました。さらに、そのうち、21%の本部がすでに大中華地域以上のレベルに達しており、レベルが継続的に向上しています。

今年2月、上海は「上海市多国籍企業地域本部のレベル向上を支援するための若干措置」を印刷・発行し、地域本部が研究開発・イノベーション、資金財務管理、投資意思決定、調達・販売、サプライチェーン管理、共有サービスなどの機能を集約し、育成型本部、中国地域本部、アジア太平洋地域本部、事業部グローバル本部というレベル別体系を構築するように奨励し、異なる発展段階と機能に応じて的確な支援を提供します。

今年9月、第一三共 (中国)投資有限公司が総投資額約11億元の抗体薬物複合体(ADC) の新生産棟を張江で着工しました。国の初のバイオ製品の越境セグメント生産パイロットプロジェクトとして、この建物は単なる生産拠点ではなく、革新的な治療法の実現を加速する「鍵となるエンジン」です。同社の林美智雄総裁は、「私たちは現地化戦略の展開をさらに深化させ、革新的な医薬品のアクセシビリティを拡大し、中国市場への長期的なコミットメントを実践していきます」と述べました。

本部経済が「ハイエンドの中核」であるなら、消費市場は「活力の延長」です。商業、文化・観光、ホテル分野は、外資系企業が上海で勝ち取る分野となっています。

2025年の上海の「首発経済(企業による新製品、新製品、新技術、新サービスの打ち出し、第1号店オープンなどの経済活動を総称したもの)」は大人気になっています。1~10月、上海では新たに848軒の1号店がオープンし、うち飲食業と小売業がそれぞれ498店と275店でした。レベルについて、新しいグローバル・アジア1号店が13店、中国・大陸部の1号店が134店で、ハイレベルな1号店が17.3%を占めました。

また、文化・観光分野でも新たな目標を達成しました。世界最大級のレゴランド・リゾートが金山区にオープンしました。マーリン・エンターテイメンツのCEOフィオナ・イーストウッド氏は、「長江デルタ地域には約5500万人の潜在顧客がおり、中国市場には無限の可能性があります」と肯定的に語りました。また、総投資額約28億元の「ハリー・ポッター・スタジオ・ツアー」 も上海に決定し、2027年に開園予定です。

ハイエンドホテルにも新たなランドマークが出現しました。上海前灘のウォルドーフ・アストリアがオープンし、上海は世界で3番目のウォルドーフ・アストリアが2軒ある都市となりました。ヒルトンのアジア太平洋地域のアラン・ワッツ社長は、「上海はアジアで最も活力に満ちた国際都市であり、これは中国のハイエンド観光市場に対する本社の揺るぎない信頼の表れです」と述べました。

出典:解放日報