上海市、100億ドル超の「ユニコーン」企業2社以上を全力育成へ

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(写真提供・VCG)

7月1日、上海市経済・情報化委員会は「上海市高成長企業の発展加速促進3カ年行動計画(2025~2027年)」を発表しました。これは上海市が初めて企業の成長段階を細分化し、高成長企業を対象に特別に策定した支援政策です。しかも、2027年までに高成長企業数が1000社を突破する目標を明確にしました。

2025年の政府活動報告では、初めてガゼル企業とユニコーン企業が国家戦略に組み込まれました。ユニコーン企業とは、評価額が10億ドル以上で、設立から10年以内の未上場のテクノロジー関連のスタートアップのことです。ガゼル企業とは、製品・技術・経営・ビジネスモデルのイノベーションを原動力に、アーリーステージの困難を乗り越え高成長段階に入った企業のことです。今回の行動計画では、ガゼル、潜在的ガゼル、ユニコーン、潜在的ユニコーンの4種類に明確に分類しています。行動計画には7つの行動に計21の施策が含まれ、前述の4種類の企業それぞれに対応した施策が設けられています。

例えば、潜在的ガゼル企業に対しては的確なサービス活動を実施し、起業支援、資金調達、企業による革新的製品の推薦リスト掲載支援などを提供します。ガゼル企業に対しては飛躍的発展活動を実施し、株式融資の支援、空間保証の強化を図り、企業の重要産業プロジェクトは全市の重要プロジェクトに組み入れられます。潜在的ユニコーン企業に対してはイノベーション主導活動を実施し、中央・国有企業のイノベーション資源へのアクセスを推進し、潜在力のある企業を認定サプライヤーリストに組み入れます。ユニコーン企業に対しては価値飛躍活動を実施し、上場支援の強化、直接投資支援の提供などが含まれます。

行動計画では、2027年までに「4321のピラミッド型」育成体系を形成することを明確に打ち出しています。すなわち潜在的ガゼル企業400社、ガゼル企業300社、潜在的ユニコーン企業200社とユニコーン企業100社を育成し、評価額100億ドル超のユニコーン企業を2社以上新規育成することを目指します。上海市経済・情報化委員会は関係部門と連携し、毎年にガゼル(潜在的)・ユニコーン(潜在的)企業ランキングを発表し、初選出のガゼル企業とユニコーン企業にそれぞれ最大100万元と200万元の奨励金を給付します。

次の段階で、上海市経済・情報化委員会は目標企業を明確化し、高成長企業を市重点企業「サービスパック」対象に組み入れるとともに、資源マッチングやプラットフォーム構築を積極的に支援し、高成長企業創立者向け「アフタヌーンティー」イベント、「100回・1万社」商談会、「月1回・1産業チェーン」投融資プレゼンテーションなどの取り組みを推進します。

出典:解放日報