上海、北外灘開発建設5周年の成果と今後5年間の計画を発表
北外灘の川沿いの日の出(写真・IC)
5月13日午後、上海市政府新聞弁公室は記者会見を開催し、北外灘開放建設5周年の成果と今後5年間の計画について説明しました。
北外灘は上海の海運・金融センター構築の中核を担う地域の一つです。「上海2035」総合計画では、北外灘を都市のメインセンター(中央活動区)と位置付け、グローバル都市の中核機能を強化するとともに、「外灘―陸家嘴―北外灘」を結ぶ国際経済・金融・海運の「ゴールデントライアングル」構築を明確に打ち出しています。
過去5年間、北外灘では累計で46件の重要建設プロジェクトが着工・完工し、総延べ面積は300万平方メートルを超え、1億元以上の重要投資プロジェクト335件を誘致し、総投資額は3000億元を超えました。北外灘は産業クラスターに重点を置き、地域発展の原動力を強化しています。特に、海運業と金融業の地域経済への寄与率は45%を超えています。現在、4700社以上の港湾・海運関連企業が集積し、輸送能力は全市の約7割を占めています。また、2100社以上の金融機関が集積し、資産管理規模は8兆元を超え、上海市初のエクイティ投資集積区に選定されました。
過去5年間、北外灘の総合的な国際影響力は着実に高まっています。これまでにオランダのエイゴン(Aegon)、フランスのアムンディ(Amundi)、ドイツのヘルマンワールドワイドロジスティックス(Hellmann Worldwide Logistics)、アラブ首長国連邦のボルージュ(Borouge)、日本の株式会社商船三井などの有名な多国籍企業を誘致しました。2024年には全区の実行ベース外資導入額が35.8%増加し、その伸び率は全市1位となりました。現在、75カ国・地域から約2000社の外資系企業が集積し、同区の経済規模の約4分の1を担っています。北外灘は国際的な住みやすい居住環境を整備し、北外灘のラッフルズシティやアスコット国際人材アパートなどのプロジェクトが完成・開業しました。3.4キロにわたる「一江一河(黄浦江と蘇州河)」のウォーターフロント岸線が全面的に開放され、上海セーリングオープンや上海ローイングオープン、上海ワイン&スピリッツフェスティバル、上海国際コーヒー文化祭、F1カーニバルなどのイベントで賑わいを見せています。国際クルーズ船やヨット、観光船が絶え間なく行き交い、「世紀のツーショットシーン」や「ベストフォトスポット」が世界中からの観光客を惹きつける中、北外灘の一日の来客数はピーク時で18万人に達しました。
今後、上海北外灘は以下の4つの分野から都市構築を加速します。
第一に、開放と相互促進を堅持し、都市の中核機能を担う新たなモデル構築を加速します。今後5年間、「5つのセンター」建設という重要な使命に重点的に取り組み、高水準の対外開放を深化させ、グローバルなハイエンド要素資源の集積と配置能力を強化していきます。
第二に、イノベーションによるけん引を堅持し、産業と都市が調和した新たなモデル構築を加速します。今後5年間、産業イノベーションと科学技術イノベーションの深い融合を加速して推進し、海運・金融・商業貿易などの基幹産業の優位性を拡大し、グリーン・低炭素、ハイエンドスマート検査機器、バイオテクノロジーなどの新興産業クラスターを育成・拡大するとともに、科学技術サービスや文化クリエイティブ産業などの特色ある産業の規模を拡大し、産業システムの総合的な競争力を向上させていきます。
第三に、新旧の融合を堅持し、持続可能な都市更新の新たなモデル構築を加速します。今後5年間、「1核心2エリア、新旧融合」の構造計画に基づき、エリアの再開発を通じて地域全体の価値向上を図ります。
第四に、包摂・共有を堅持し、都市のより素晴らしい暮らしを表す新たなモデル構築を加速します。今後5年間、「人民都市」の重要理念を実行に移し、生産・生活・生態が有機的に統合された公共空間ネットワークを構築していきます。
出典:上観新聞