上海、「改革」と「開放」で世界中から資本を誘致

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(写真・上観新聞)

「改革」と「開放」は都市発展の原動力であり、上海はこの2つの「エンジン」を駆使し、都市の経済規模をいち早く5兆人民元以上の新たな段階へと導きました。世界範囲の景気低迷という背景で、外資の上海への投資は減少しておらず、逆に増加傾向を示しています。

文化・観光分野では、世界最大級のレゴランドリゾートが今夏に金山区にオープンする予定です。また、ワーナー・ブラザースも今春に上海で「ハリー・ポッター」スタジオツアーの開発協議を締結しました。バイオ医薬品産業では、世界トップ10の製薬企業がほぼ全て上海に研究開発センターや地域本部を設置しているとともに、上海現地のバイオ医薬品企業に対しても積極的な合併と買収を展開しています。自動車産業では、テスラが上海への投資を拡大する一方、今月にトヨタが上海金山区に新エネルギー車の生産拠点を設立すると発表しました。

フランス・フォルシアのマーティン・フィッシャーCEOは、「我々は常に未来の成長拠点を探しています。その答えはやはり中国です。そして、上海こそがその核心的地域です」と外資系企業の本音を語りました。これらの動きは、中国市場の潜在力、上海の開放的な構造、そしてビジネス環境改革への「無言の投票」です。

テマセク中国地区総裁の呉亦兵氏は「中国発展ハイレベルフォーラム2025年次総会」で、「上海は非常にユニークな都市で、東洋と西洋が出会い、共に成果を実現できる場所です」と評価しました。昨年、同社は中国に740億シンガポールドル(約8兆2140億円)の投資を実行し、その大部分が上海に投資されました。

ルールの整合性は制度型開放の核心であり、上海自由貿易試験区設立の当初の目的でもあります。10年以上にわたり、自由貿易試験区で生まれた300を超える制度革新の成果が全国へ普及されています。

新しい時代の開放を支えるには、世界レベルのプラットフォーム基盤が不可欠です。上海の西部に位置する「虹橋国際開放ハブ」は、長江デルタ経済圏の市場基盤と世界レベルの交通ハブを拠り所に、大規模の複合交通手段・会議・展示会・ビジネス活動・先端科学技術の融合を推進することで、中国企業の「海外進出」と外国企業の「中国への誘致」を支援しています。一方、上海の東部には「東方ハブ国際商務合作区」が構築されています。新たな特殊エリアとしての東方ハブは、総合保税区・税関監督管理区域・口岸(出入国審査場)限定区域の管理制度に基づき、特定閉鎖区域における人の越境移動の円滑化政策を導入することで、より多くの成果を上海に集積させています。

時代の発展に伴い、改革も進んでいます。上海は、発展の隘路を打開する方策も、都市の活力を喚起するための模索も、最終的には「改革」に収斂することを深く認識しています。ここ数年、上海は「一網通弁(ワンストップ式オンライン行政サービスプラットフォーム)」と「効率的に一件落着させる活動」を打ち出してきました。市レベルで推進された41件の「ワンストップ行政サービス」は、平均で72%の手続きの簡素化率、58%の処理時間の短縮、77%の提出書類と83%の往復回数の削減を実現し、「手続きの処理可能」から「容易化・迅速化」へ、さらには「免申即享(申請免除型サービス)」まで行政改革を深化させてきました。2024年以降、法人向けの「免申即享」事項が78件追加され、サービス利用回数が160万回を突破しました。月、上海市経済・情報化委員会は3000社以上の企業口座に中小企業高品質発展特別資金を振り込みました。これにより、各企業は「手厚い支援と確かな信頼」を感じました。

ブラジル・サンパウロ市のヌネス市長は、「上海の発展経験は世界の他の都市に重要な参考を提供しています。上海は私たちのインスピレーションの源であり、理想的なモデルでもあります」と語りました。この認識は、多くの都市管理者に共感されています。

上海は世界中の経験とルールを積極的に学んで吸収し、それらとの整合性を図るとともに、未来都市の発展モデルの構築にも取り組んでいます。「世界とつながる」から「世界をリードする」へ、これからの上海も世界が驚嘆する新たな奇跡を生み出し続けるでしょう。

出典:上観新聞、解放日報