【レビュー】国際議員友好交流フォーラム2024:対話の強化、理解と協力の深化、そして共に進むために
9月3日、「世界の持続可能な発展パートナーシップの再活性化」をテーマに、国際議員友好交流フォーラム2024が上海で開催されました。このフォーラムと訪問は、各国の議員にとって人脈を築き、経験を共有する貴重な機会となり、5大陸43の国から49人の議員・元議員が中国の全国人民代表大会の代表と協力・発展について話し合いました。
(撮影・張馳/上観新聞、以下同じ)
中国と外国の来賓は、世界の発展と経済回復、世界の安全と恒久平和、包容・相互理解と文明の多様性、質の高い「一帯一路」建設と持続可能な発展のためのグローバルパートナーシップ、社会的公平・正義と共同富裕、民主主義と法の支配、気候変動と環境保護、貧困撲滅と持続可能な発展といったテーマについて熱い議論が交わされました。
弾力的で持続可能な経済回復の確保
タイの元民主党下院議員で、元財務副大臣のピシット・リアタン氏は、「中国の経済成長の最も素晴らしい面は、貧富の格差を縮め、誰一人取り残さないことを提唱している包容性です。単なる『経済成長』ではなく、このような効率的な『経済発展』というこのモデルによって、すべての国民が利益を享受できるのです」と述べました。
ギリシャの新民主党議員のスピリドン・キリアキス氏は、「現在直面している課題はグローバルなものであるため、国際社会の一致団結した努力が必要です。中国のように多国間主義の力を活用し、デジタル経済、教育、医療の発展を推進し、経済発展における中小企業の役割を重視することで、弾力的で持続可能な経済回復を確実にすることができます」と述べました。
世界で最も重要な2つの経済圏である、中国とEUの協力は、世界経済の回復を進める上で極めて重要です。ポルトガルのリカルド・カルヴァーリョ議員は、「ポルトガルはEUと中国の協力強化を支持ししています。中国と欧州は異なる分野におけるパートナーであり、EUは自らの利益に基づいて中国との関係を深め、気候変動、生物多様性、食料安全保障、金融の安定といった分野での対話を強化しなければなりません」と述べました。
心を開いて自国の経験を共有する中国
「現在、中国はチリの最大の貿易相手国となり、2国間の貿易額は年間550億ドルに達しています」。チリのフアン・イグナシオ・ラトーレ上院議員は、発展は貧困削減のための最善の策だと考えています。チリは中国にワイン、農産物、銅鉱石、リチウム鉱石を輸出し、中国市場を豊かにするとともに、それらはチリの貧困撲滅に貢献しています。
討論の中で、各国の多くの議員が、「どの国も経済を発展させながら、社会保障制度の構築にも注意を払う必要があります」と述べました。スペイン下院の第三副議長であるエステル・ヒル氏は、スペインの貧困層は主に2つに分けられ、1つは大多数の片親家庭、もう1つは女性と子供であるとし、「中国の低所得者に対する保護措置について非常に興味があります」と語りました。
フォーラムを主催した上海社会科学院の権衡主任研究員はその場で、「中国には最低賃金制度があり、低所得労働者の基本的な生活を法的な形で保障しています。また、医療保険制度の構築や9年制の義務教育制度によって、国民の医療と教育の権利を保障しています」と答えました。彼の考えでは、中国式現代化とは経済の現代化だけでなく、社会保障制度の現代化でもあります。
モンゴルの元首席統計官で、モンゴルの大フラル委員であるアユン・アロンジヤ氏も、「私の国は、社会保障、医療保険、雇用などの分野で法整備を進めることで、国民の権利を守り、国民の福祉を向上させています」と同様の見解を述べました。そして、「中国が心を開いてその経験をすべての国と分かち合い、中国がすでに達成した成果を私たちの国で実現できるようにサポートしてくれることを嬉しく思います」と述べました。
ともに地球を守る使命を担う
ケニアのビートリス・エラチ国民議会議員は、「気候変動と環境保護は全人類にとって重要な課題であり、世界中の政府が協力してこの危機に立ち向かい、対話を通じて積極的に解決していかなければなりません」と述べました。3日間の中国訪問で、彼女は目を見張りました。「道の両側には街路樹が植えられており、上海では初めてグリーンな港を目にし、環境保護分野におけるテクノロジーの重要な役割について学びました」。
気候変動と環境保護に関するサブフォーラムでは、日本の立憲民主党の近藤昭一衆議院議員が、「1996年に早くも日中両国が北京に日中友好環境保護センターを設立し、環境政策の立案、観測、分析、研究、人材育成などの活動を行ってきました」と紹介し、「毎年、多くの中国政府関係者や専門家が日本を訪れ、双方の人的交流を深めています」と述べました。
パキスタン上院人民党の指導者のシェリー・レーマン前気候変動大臣は、気候変動が不平等と貧困を悪化させているが、多くの国は適切な対策を欠いており、この点で、中国は世界に経験を提供できると述べ、また、「何度も中国を訪れているが、そのたびに異なる光景を目にします。中国は発展の構造的な変革を推進し、多くのテクノロジー的な解決策を提案しており、グリーン転換の最前線に立っています」と述べました。
中国全国工商連副主席で全国人民代表大会代表の湯亮氏は、中国が2021年に全国規模の炭素排出権取引市場を立ち上げたことを紹介し、「中国は高速発展から質の高い発展への転換を推進し、各方面で新たな質の生産力を育成し、世界各国と手を携えて地球の守護者としての責任と使命を担っています」と述べました。
互恵ウィンウィンの章をともに綴る
持続可能な発展のためのグローバルパートナーシップを再活性化させるため、「一帯一路」構想の枠組みの下での国際協力の深化の重要性がますます明らかになっています。この構想が提唱されてから11年間、156の主権国家と30以上の国際機関の積極的な参加を集め、協力は着実に実を結んできています。質の高い「一帯一路」の共同建設と世界の持続可能な開発のためのグローバルパートナーシップに関するサブフォーラムでは、来賓が質の高い「一帯一路」の共同建設について意見交換を行いました。皆、「『一帯一路』は誰かの私的なものではなく、我々全員のものであり、ともに討議し、建設し、共有することを堅持し、より開放的、包容的、互恵的、均衡的な方向でグローバル化への発展を推進しています」という考えで一致しました。
ラオスのベンダ・オンナフォン国会議員は、「私たちは東南アジアの内陸国であり、中国‐ラオス鉄道の開通により、もはや孤立した存在ではなく、アジアの相互接続の不可欠な1部となっています。中国の卓越した指導の下、「一帯一路」構想のおかけで、ラオスは「陸の孤島の国」から「陸で繋がった国」へとなり、そして世界と繋がっていきます。私たちはこのプロジェクトの参加国であることを誇りに思っています。これは単なるインフラ建設ではなく、生活を変え、人々を繋ぎ、共有し、繁栄する持続可能な未来を構築することなのです」と述べました。
キルギス議会の国際問題・防衛・安全・移民委員会ウラン・プリモフ委員長は、「この構想が開放性、包容性、共通の利益という原則に基づいて経済のグローバル化を促進しました」と述べました。同委員長は、将来的には、両国がインフラや交通の開発、エネルギー加工、工業、農業、鉱業、観光、デジタル経済などの分野でさらに協力を深めることを希望しました。
情報源:上観新聞(Shanghai Observer)