上海初の越境電子商取引(越境EC)「9610」海上輸出業務が通関 中国製品の「グローバルな販売」がよりスムーズに

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7月19日、上海の外高橋港区・振東コンテナターミナルで、日本の消費者が購入した566点の越境EC輸出小包が、税関の審査を経て迅速に通関し、錦江「栄耀盛東」号で日本の大阪港へ出荷されました。これは上海初の越境EC「9610」海上輸出業務であり、上海港が越境EC海上輸出の新たなルートを開拓し、中国製品がよりスムーズに「グローバルに販売」されることを示しています。

越境EC「9610」方式は、中国税関による越境EC小売輸出商品の監督管理の一つのやり方で、「9610」は越境ECの税関監督管理コードです。この方式は主に、小額・多ロット・迅速輸出の越境EC小売商品を対象とし、中国国内の個人や EC企業が電子商取引プラットフォームを通じて取引するもので、「リスト審査・一括申告」の形式で通関手続きを行います。

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(写真・上港集団)

具体的な流れは次の通りです。海外の消費者が越境ECプラットフォームで中国国内のEC販売者に商品を注文すると、ECプラットフォームはリアルタイムで3つの情報(注文情報・物流情報・支払情報)を税関システムに送ります。越境EC企業は注文内容に基づいて、輸出商品のリストを作成し、税関に電子申告を行います。税関はリストを審査し、3つの情報の整合性を確認し、要件を満たすものに通関許可を与え、その商品の輸出を承認します。商品は越境物流を通じて、海外の消費者の手元に届けられます。

全体として、この通関方式は、主にこまかな注文の形で海外の消費者に輸出される越境EC小売商品のためのもので、通関手続きを簡素化し、越境EC小売業の発展を促進することを目的としています。

近年、中国の越境EC輸出入の規模は拡大を続けています。2023年、上海の越境EC輸出入額は2600億元を超え、42%以上増加しました。これまでは、上海の越境EC「9610」の輸出は主に航空輸送に依存していましたが、越境ECビジネスの爆発的な成長により、航空輸送では市場の需要を満たすことが困難になっています。航空輸送と比べ、海上輸送の輸送能力は大きく、輸出商品の制限が少なく、大幅なコスト優位性があります。同時に、海上輸送は極端な天候や地理的条件の影響を受けにくく、物流サービスは比較的に安定しています。上海港で越境EC業務を行うことは、越境EC企業にとって、便利で効率的かつ低コストの海外へのルートを開くことになり、対外貿易のさらなる拡大に寄与し、上海の国際貿易センター、航空海運センターの建設のアップグレードを後押しします。

今年6月に発表された「上海港2024年越境貿易利便化向け特別行動の若干措置」では、越境EC海運輸出リストモデルの推進を模索し、新たなビジネス形態の動力を十分に解放するとされています。「9610」海上輸出の新たなルートを開設することは、越境EC企業が上海港から低付加価値・大量の小包を輸出する際に、より多様な物流オプションを提供することになります。そこで、上海税関は上港集団、外高橋集団、越境公共サービスなどと協力し、振東ターミナルで越境EC海上輸出の試験的運営を実施し、上海に適したリスト申告モデルを積極的に模索することを決めました。

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(写真・上港集団)

外港税関の尹文超副税関長は、「9610」の輸出商品が小包で、出荷頻度が高いという特徴に合わせ、上海関税は事前に計画を立て、迅速に試験的スポット監督管理の案を作成し、企業に資格申請から出荷から通関までの全プロセスを指導したこと。そして、外港税関では一体化した監督管理とワンストップ業務を実現し、電子申告、同伴者なしの審査などの円滑化措置を重ね、越境小包を効率的に海外に出荷できるようにしたことを紹介しました。

上海港は、世界の200以上の国と地域の700近くの港との貿易・往来があり、既存のコンテナ国際定期航路は300以上、毎月3200回以上の便があり、世界の主要な航区をすべてカバーしており、越境ECの海外への出荷を力強く支えています。

紹介によると、今回の初めて越境EC「9610」海上輸出された商品は、ベビーカーやバッグなどの生活用品であり、約10時間で大阪港に到着する予定です。

情報源:文匯報